2017年7月23日日曜日

加計学園グループは赤字が慢性化

3つのポイント

 そもそも、加計疑惑には3つのポイントがあるという。

「1つ目は、昨年11月に開かれた国家戦略特区諮問会議で、“広域的に存在しない地域に限り”との条件付きで、獣医学部新設が決まったこと。続いて、その翌月、“1校に限り”とされたことです」(同)

 この2つの条件から、“加計ありき”で話が進んでいたのではないかと取り沙汰されたわけだが、
「実は、3つ目の“来年4月開校”という条件が、なにより肝心なことでした。この5月、内閣府の地方創生推進事務局長(当時)が委員会の席上、獣医師を所管する農水省と擦り合せることなく、加計学園の要望で開校時期を決めていたと明かしたのです」(同)

 しかし、議事録の類も残っておらず、その経緯は判然としなかった。

「ところが、前川前次官が本物と証言した8枚の文書が出てきて、すべてがはっきりしました。文科省は、十分な準備期間を取って“再来年4月開校”というスタンスだったのに、“総理のご意向”として、萩生田官房副長官らが介入し、“来年4月開校”をごり押ししたわけです。京都産業大も獣医学部の新設を目指していましたが、断念した理由の1つは開校が間に合わないということでした」(同)

多額の借金

 つまり、開校時期の条件も、加計学園のためだけに設定されたという。とすれば、なぜ、加計理事長は“来年4月”にこだわったのか。

「今治加計獣医学部問題を考える会」の武田宙大共同代表が指摘する。

「加計学園グループは20以上の学校を有していますが、採算が取れているのは岡山理科大くらいしかありません。他の千葉科学大や倉敷芸術科学大は定員割れが続き、赤字が慢性化している。その結果、岡山理科大の黒字で補填せざるを得ない有り様です」

 少子高齢化の波には逆らえず、経営に翳りも見え始めた。そのうえ、多額の借金も抱えているという。

「15年の3月から、岡山理科大と倉敷芸術科学大のキャンパスを担保にして、日本私立学校振興・共済事業団から50億円を超える借り入れをしています。実は、この利息の返済を、来年の3月から始めなければならない。もし、来年の4月に獣医学部を新設できず、補助金はもとより学生から入学金や授業料が入らなければ首がまわらない事態に陥ってしまうかもしれないのです」(同)

この国の指導層の人間性が劣化しているのでは

 (1)「記録文書はない」「文書は廃棄した」「記憶にない」と言って、事実を不透明にする。文書の探し方はおざなりで、批判されると調べ直して「ありました」と説明はするが、意味づけはあいまいにする。
 
 特に、法的に保存を義務づけられていない報告文、連絡文(加計学園問題における文部科学省の内部文書はその象徴)などは「備忘メモ」などと呼び、内容の信ぴょう性を否定する。事案の全体的経緯の中での意味づけこそが重要なのに、そういう検証は棚上げしてしまう。
 
 国会での官僚の答弁も、事実関係の解明を期待する国民を裏切るものばかりだった。森友学園への国有地売却をめぐり、答弁に立つ度に「記録がないので経過は分かりません」と、録音テープを再生するかのように全く同じ言葉を繰り返したのは、後に国税庁長官に栄転した財務省の佐川宣寿理財局長だ。
 
 「権力者に仕え、出世コースを歩む高級官僚の精神性」という点で、私はすぐにある人物を想起した。ナチス・ドイツのユダヤ人ホロコーストの責任者だったアイヒマンである。彼はイスラエルの法廷で「私は上官の命令に従っただけだ」と証言し、無罪を主張した。
 
 (2)厳しい批判や暴露的文書に対し、攻撃的な決めつけの言葉を浴びせて「印象操作」をする。安倍首相は論理的な思考が苦手なのか、すっかりこの言葉が気に入ったようで、相手からの批判をすぐに「印象操作」と決めつける。
 
 ところが自らは、国会で質問者に「日教組!」とやじったり、東京都議選における秋葉原での街頭演説で、群衆の「帰れ、帰れ」の大合唱に対し「こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない」と叫んだりする。
 
 「こんな人たち」と蔑視する言い方は印象操作ではないか。加計学園問題をめぐり、文科省の内部文書が報道された時、菅義偉官房長官が「怪文書」と決めつけたのも同様である。
 
 (3)批判的な質問に対しては、事実関係についてまともに答えず、一般論を述べてはぐらかす。加計学園問題に関する国会審議で、安倍首相も山本幸三地方創生担当相も、国家戦略特区の政治的意義や官僚の壁を破ることばかりを論じ、疑惑の焦点となる事実関係には触れない。菅氏は記者会見で、加計学園問題の事実関係に関する質問に対し「わが国は法治国家ですから」と、まるで答えにならない言葉を繰り返した。
 
 (4)批判する相手を人格攻撃することで社会から排除し、批判を封じようとする。秋葉原演説における安倍首相の「こんな人たち」発言は批判者を低く見る言い方だ。加計学園問題を告発した前川喜平前文科事務次官に対し、菅氏が「地位に恋々としがみついていた」などと前川氏の人格をおとしめるような発言をしたのも、権力者の傲慢さをむき出しにしたものだ。
 
 安倍政権下における政治家や官僚による、これまでの戦後史の中では見られなかったような政治倫理観の衰退と言葉(表現力)の壊れ方を見ると、この国の指導層の人間性が劣化しているのでは、とさえ思えてくる。
 

「初めから加計学園と決まっていたので、 うっかり口を滑らせないように注意した」

「十分注意していたから(加計学園の名前は)出していない。
事業主体者と言った」

つまり、こういうこと。

「初めから加計学園と決まっていたので、
うっかり口を滑らせないように注意した」

注意し過ぎて墓穴を掘ってしまったようです。

山本大臣、会議で加計の名前は出さぬよう「十分注意した」

獣医師会と山本大臣との会合議事録の中略部分。「今治で認めないと京都など他でも獣医学部新設の動きが進む」と山本大臣が獣医師会を脅し。さらに山本大臣、会議で加計の名前は出さぬよう「十分注意した」と。

向う(学会側)からの提案でそうなった話だ

獣医学会側が「加計一本にしてくれ」と政府に懇願したという話は、そもそも学会側が「一校たりとも新設させたくない」と云う意向に対し「このままだと京産大も続く」と「規制緩和」の大穴を開けてやるぞ、と有無を言わさず脅し、「じゃあ加計一本にしてくれ」と学部新設を呑ませたという話。
それをこの期に及んでまだ「向う(学会側)からの提案でそうなった話だ」と、よくもまぁこういう嘘を兵器で子どもにもわかる摺り替え話を延々と繰り返せるものかと。

ナゾの解散

なぜ菅を叩いて野田に交代させたか。またその野田はなぜナゾの解散をしてまで安倍政権を急いだのか。菅直人のままだと電力が責任を負わされ、原発の再稼働は無くなる道筋がつけられてしまう。そうなる前に菅直人を引きずり落とす必要があったからだ。

記者「加計学園と言ったことは?」山本大臣「ない。十分注意していたから」

山本大臣がうっかり口を滑らせる⇒記者「加計学園と言ったことは?」山本大臣「ない。十分注意していたから」

2017年7月18日火曜日

2学会が異議申し立て、厚労省も厳重注意

2学会が異議申し立て、厚労省も厳重注意
2月にNHKが放映した「ガッテン!」で睡眠薬のベルソムラの適応外処方を推奨するかのような内容を放映したことに関連し、医療現場では患者が処方変更を申し出たケースがあったほか、その要望に応えてもらえなかった患者で精神状態が不安定になるなどの事例が起きていたことがわかった。東京大学大学院 薬学系研究科 育薬学講座の鈴木陽代氏が、同番組に対する医療従事者へのアンケート調査の結果を第20回日本医薬品情報学会学術集会で発表した。


問題となった番組は、2017年2月22日のNHKの情報番組「ガッテン!」の「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎」。同日の放送では熟睡をもたらす脳波としてデルタ波を取り上げ、デルタ波を定量化したデルタパワーが熟睡度を左右するとし、なおかつこの数値が高いと血糖降下作用があると紹介した。そのうえ睡眠薬・ベルソムラ(一般名:スボレキサント)の商品名が入ったパッケージを放映。大阪市立大学の研究としてベルソムラを服用した糖尿病患者では血糖低下効果があり、副作用はほとんどないなどと放送した。血糖降下作用はベルソムラの承認適応ではなく、この放送に対しては日本睡眠学会と日本神経精神薬理学会がNHKに対して異議を申し立て、厚生労働省もNHKに口頭で厳重注意を行った。NHKは2月27日になり、番組のHP上で行き過ぎた表現で誤解を与えたとして謝罪に至った。

鈴木氏らは同講座が構築した医師向けインターネット医薬品情報提供サイト「医師のための薬の時間」(通称:アイメディス)、インターネットの薬剤師間情報交換・研修システム「薬剤師さん!頑張ろう!」(通称:アイフィス)を通じ、番組放送2週間後の3月7~22日にアンケートを実施。医師37人、薬剤師152人の合計189人が回答を寄せた。

処方希望を断られ、精神状態が不安定になった事例も
番組については実際に視聴して知っていたのが医師では38%、薬剤師では26%、番組は視聴していなかったが後日問題を報じたニュースなどで知っていたのが医師では54%、薬剤師では62%で、最終的に回答した医師の92%、薬剤師の88%がこの問題を認知していた。

番組の影響を受けた患者の行動を経験した医師は24%、薬剤師は37%。回答医師が経験した事例は15件で、内訳は「患者がベルソムラの処方を希望したが、処方はしなかった」が11件、「患者がベルソムラの処方を希望し、処方した」が3件、「ベルソムラに関する問い合わせ」が1件。このうち神経症と糖尿病を合併していた患者の処方希望を断ったケースでは、処方希望を断られたことによる不満で患者の精神状態が不安定になり、抗うつ薬のセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)の処方を余儀なくされた、との回答が寄せられた。

また、薬剤師が経験した事例は71件で、「ベルソムラに関する問い合わせ」が47件、「ベルソムラの新規処方」が12件、「他の薬剤からベルソムラへ変更」が8件、「医師から薬局への問い合わせ」が2件。具体的な事例では、睡眠障害のない糖尿病患者が番組を見て医師にベルソムラの処方を依頼。実際に処方を受け、薬剤師に血糖降下作用を尋ねたため、睡眠薬に血糖降下作用がないことを説明した。結局、薬剤師からの疑義照会により、ベルソムラの処方は中止となり、糖尿病治療薬を変更して経過観察する方針になったという。

一方、肯定、条件付き肯定、否定の3カテゴリーに分けて設定した選択項目を選んで番組に対する意見を尋ねた(複数回答)ところ、否定意見のみを選択したのは医師の70%、薬剤師の46%、肯定意見のみ選択したのは医師の11%、薬剤師の14%で、圧倒的に否定的意見が多かった。選択項目別で多かったものは、医師では「このような情報(適応外)は提供しない方がよい」が62%、「患者の薬に対する意識に悪影響を及ぼす」が49%、「医師としては迷惑であり、ある種の診療妨害である」が43%だった。薬剤師では「患者の薬に対する意識に悪影響を及ぼす」が61%、「このような情報(適応外)は提供しない方がよい」が59%、「医療従事者に迷惑であり、ある種の診療妨害である」が35%だったが、「患者と薬剤師のコミュニケーションのきっかけになる」というも回答も27%にのぼった。

今回の結果を受けて鈴木氏は、医療現場への影響が大きく対応に苦慮するケースも見られたこと、また全体的に否定的な意見が多かったとして「今後は健康情報番組の在り方について、番組制作関係者、医療関係者、視聴者などで広く議論されるべき」としている。

2017年7月14日金曜日

◆ついに実名告白!週刊ポスト官房機密費マスコミ還流問題
2010 年 6 月 29 日

●(週刊ポスト7/9号)
≪元NHK政治部官邸キャップが実名告白「私はこうして官房機密費を手渡された」≫

≪総理外遊先のホテルの部屋に呼び出され、首相秘書官から現金入りの封筒を渡された。驚いて突っ返したら『そんなことしたら仕事ができなくなるよ。あなたの先輩もみんな受け取ってるんだから』といわれた…≫

≪連日、新聞やテレビからおびただしい量の政治ニュースが流されている。もし、それを報じる記者たちが、取材対象である政府からカネを貰っていたとしたら、そのニュースは信じるに値するものだろうか。大メディアの根幹にかかわる問題を問うている本誌のキャンペーン。ついに、元NHKの官邸キャップが衝撃の告白をした。≫

~元NHK記者というのは、川崎泰資氏で東大を卒業後1959年にNHK入社。政治部や西ドイツ、ボン支局長、甲府放送局長などを経てNHKを退職したということだ。~この川崎氏が最後に次のように語っている。

≪私は絶対に機密費の受け取りに応じなかったから、こういうことになった(NHKを中途退職)。だから話せる。他の記者が機密費のことをしゃべらないのは当たり前。悪い記者ならもっとそう。悪いことをしていると思っているからでしょう≫

●(週刊大衆7/12号)
≪大臣経験者の大物がブチ撒け!新聞・TV記者「官房機密費まみれ」ギョーテン全貌≫

この記事の内容については岩上安身氏のツイートを転載させていただく。

(転載開始)

≪赤城宗徳元官房長官から直接聞いた話。官邸詰の政治部記者たちは、官房機密費に当たり前のようにたかっていて、女房のパンツ代まで三越で買い、官邸につけまをわしていたという。こんな癒着が常態化し、長年続いてきた。

大新聞が批判能力を失い、財務省のお手盛りの政策の宣伝機関に大してしまう背景には、記者クラブをつうじての馴れ合いだけではすまない、血税を貪り食う共犯関係があったのだ。増税を求めるはずである。

元大臣の証言。「自民党の記者クラブである平河クラブでは、キャップから番記者までほぼ全員、盆暮れの二回、スーツのお仕立て券30万円が支給されていた」「若い記者が政治部に異動になると機密費から一着10万円分のスーツが4着分プレゼントされる」

朝日は、シラを切るなら、これまでにもらった人が一人もいないことを立証せよ、といいたい。小沢氏に「説明責任を」と延々、迫り続けたように

こんな腐敗した新聞が、財務省と一体となって、消費税増税キャンペーンを張っているのだということを、よく考えるべき。89年に消費税が誕生してから、我々庶民の懐から徴税された消費税額は220兆円。それと並行して同程度の額の法人税減税が行われた。つまり家計から企業にカネが移転。≫

機密費、評論家にも

琉球新報 2010年4月28日 
●「機密費、評論家にも  野中元長官、講演で証言」
https://ryukyushimpo.jp/news/prentry-161420.html

 野中広務元官房長官は、23日に那覇市内で開かれたフォーラムの基調講演の中で、自身が長官在任中(1998年7月~99年10月)、先例に従い、複数の評論家に内閣官房報償費(機密費)から数百万円を届けていたことを明らかにした。

 野中氏は講演で「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ。秘書に持って行かせるが『ああ、ご苦労』と言って受け取られる」と述べ、機密費からの提供が定期的にあったことを明かした。

 野中氏は自民党政権時代に、歴代の官房長官に慣例として引き継がれる帳簿があったことにも触れ「引き継いでいただいた帳簿によって配った」と明言。その上で「テレビで立派なことをおっしゃりながら盆と暮れに官邸からのあいさつを受けている評論家には亡くなった方もいる」と指摘した。一方で機密費の提供を拒否した評論家として田原総一朗氏を挙げた。

 官房長官の政治的判断で国庫から支出される機密費は、鳩山内閣が昨年11月に内閣として初めて2004年4月以降の小泉内閣から現在までの月別支出額を公表したが、使途については明かしていない。

<用語>内閣官房報償費(機密費)
「国の事業を円滑に遂行するために状況に応じて機動的に使う経費」とされる。国庫からの支出は年間約12億円で、使途の不透明さが問題視されており、民主党は2001年に一定期間後の使途公表を義務付ける法案を国会に提出した。

2017年7月13日木曜日

支持率V字回復

ニュースでは8月の内閣改造で支持率V字回復できるかなどと報じている
まだやるつもりなのか、すごいな

自民党の情報チームとしては「宣伝」で支持率回復に成功する余地があると考えているのだろうか
それとも次期総裁につなぐための作戦に切り替えているのだろうか

マスコミにはギリギリまで、政権維持、支持率V字回復の可能性を言わせたいのだろう

アメリカとしてはオバマのときは
オバマは安倍氏に会いたくないという態度
しかしアメリカ側の日本関係者としては
対日要求を順次片付けている仕事のできる内閣なので是認
しかしトランプ政権になって
どうなっているのかよくわからない
このあたりで一区切りと思っているのだろうか

支持率対策はまさに自民党内のチームにノウハウの蓄えがあるだろうから
まだある程度は対策があるのだろう
甘利氏のときがそうだった
結局時間が経ってみんな忘れた
しかし次の選挙は危ないという認識で
一年程度の間に印象を変化させないといけないが
受け皿としての小池新党が自民党にも民進党にも手を突っ込んでいく
そこから人材を集めないと
スビリッチャル系とか変わった人ばかりの小池塾人材では
何もできないだろう

“アベ友”秋元康のAKB総選挙に国費

“アベ友”秋元康のAKB総選挙に国費が投じられていた! 一方、沖縄の学校のエアコン補助費を打ち切る安倍政権の卑劣

 先月17日に行われた第9回AKB48選抜総選挙。ライブ会場の設営はほぼ終えていたものの、記録的な豪雨のため、美らSUNビーチに設けられた特設会場でのライブイベントおよび開票イベントは中止に。急きょ、代替会場となる豊見城市立中央公民館にて無観客の開票が行われたことはご存知の通りだが、現在、結局使われることのなかった美らSUNビーチ特設会場の会場設営費が助成金の対象となっていたとして議論が紛糾している。

 それは、今月6日、河野太郎衆議院議員のブログにより明らかになった。河野議員は〈2800万円の国費を使ったAKB総選挙が終わった。これが沖縄に何をもたらすのだろうか。〉と書いて批判。また、同ブログ内でその金額の内訳も暴露していた。

〈沖縄振興交付金としてハードに670億円、ソフトに688億円。
 ソフト交付金688億円は、沖縄の実情に即して的確かつ効果的に施策を展開するため、沖縄振興に資する事業を沖縄県が自主的な選択に基づいて実施できる一括交付金だ。
 そしてこのなかに戦略的課題解決観光商品等支援事業というものがあって、「沖縄観光の課題の解決を図る民間事業者の取り組みを支援し、沖縄観光の持続的発展に資する」ものに助成できる。
 今回、閑散期におけるAKB総選挙の沖縄開催が、沖縄観光の発展に資するという名目で、会場設営費等が助成の対象になった。
 総事業費1億3010万円、うち県交付決定額3000万円、そのうち国費が2400万円、地元の広告代理店が補助対象者となった。
 事業費の残り1億円は地元企業がスポンサーとなった。〉

 また、美らSUNビーチ特設会場近くの砂浜には、イベントのチケットを持つ人はもちろん、そうでない人も見ることができる無料観覧エリアとして小さなステージが設置され、総選挙イベント当日の朝にはそこでNGT48やAKB48チーム8のミニライブが行われる予定だった(こちらも大雨により中止)。そこにも、市決定交付額500万円、うち国費400万円(総事業費は1101万円)が助成されていたという。

 河野議員はこういった内訳を明るみにした後、来年以降も継続的に閑散期(梅雨の時期)の沖縄で行われると保証されるわけではないAKBの総選挙のような催しに助成金を投入することが戦略として正しいのかを疑問視した。

 AKB48選抜総選挙イベントは、16年に新潟、15年に福岡、14年に東京、13年に横浜と、毎年開催地を変えながら行われている。こういったことから、来年以降も沖縄での持続的な開催を考えることのできる催しとは言い難く、場当たり的な助成金の投入のようにしか見えないのは否定できない事実だ。

■AKBの総選挙に国費が行く一方、沖縄県民の生活を締め上げる“沖縄いじめ”

 また、そもそも、こういったかたちでお金が使われることは沖縄県民の誰も望んでいないだろう。というのも、基地問題などを端緒とした「沖縄いじめ」の果てに、現在の沖縄では住民の生活に絶対に必要なところにお金が回されていないという状態があるからだ。

 その典型的な例が、小中高校や幼稚園、保育所など108施設でエアコン維持費補助が順次打ち切られる予定だと通告された問題だ。

 昨年5月、防衛省は「厳しい財政事情のため」(16年5月10日付沖縄タイムス)と説明し、騒音レベル3、4級の施設に関しては、16年度以降に空調設備の更新などで実施設計を行う空調維持費補助が順次廃止されると一方的に通告した。これは一応、日本全国一律での処置ではあるが、金額ベースでは基地の多くが集まる沖縄が7割近くを占めており、実質的には沖縄を狙い撃ちした補助打ち切りといえる。

 言うまでもなく、エアコン設置は決して暑さ対策だけではない。沖縄の学校では、基地の騒音のため窓を開けて授業を行うことが難しく、そのためエアコンは適正な授業環境をつくるために必要不可欠なものである。そういったことを理解したうえでの嫌がらせのような仕打ちには、県教育庁が撤回を求める方針を示すなどの動きも出たのだが、1年経ったいまでも解決の糸口は見えず、今年6月の県議会でも翁長雄志知事が「憤りを感じている」と述べている。

 なぜ、AKBの総選挙には2800万円もの大金がポンと出され(しかも、雨によりイベントの野外開催は中止となったため全額ドブに捨てたかたちになった)、学校のエアコン維持費には一銭の補助金も出されなくなるのか。

「土人」発言や、沖縄米軍基地に反対する地元の人々を「プロ市民」と断定する言説など、安倍政権や彼を信奉するネトウヨ民による沖縄ヘイトのひどさは筆舌に尽くし難いが、その最中に起きたこういうお金の回り方を見る限り、何とも言えないやるせなさを思えずにはいられない。

 AKBの総合プロデューサーでもある秋元康氏といえば、「フライデー」(講談社)15年7月10日号にて、幻冬舎社長の見城徹氏、ネクシィーズの近藤太香巳社長、GMOインターネットの熊谷正寿社長、損得舎の佐藤尊徳社長らとともに、安倍総理と総理公邸西階段で「内閣ごっこ」に興じている写真をすっぱ抜かれたことは記憶に新しい。

 今回の助成金の流れと、この交遊関係になんらかの関連があるのかは知る由もないが、国民ではなく「オトモダチ」の方だけを向き、自分とは意見を異にする者に対しては「幼稚」と断じても過言ではない低劣な嫌がらせを加える状況がまかり通っていいわけがない。疑問を呈し続ける必要があるだろう。

両学園は完全に決裂

『加計理事長、20歳年下女性との再婚で“家族断絶"だった 実姉が証言

 往々にして親族間の争いほど溝が深くなりがちだ。安倍総理が「腹心の友」と呼ぶ加計学園の加計孝太郎理事長(65)も、例外ではなかった。父親が岡山で興した一大教育コンツェルンを実姉とともに受け継いだものの、2人は今、絶縁状態にあるという。一体、何があったのか。

 * * *

順正学園理事長・加計美也子氏(学校法人順正学園HPより)

「弟とは6年前から一度も会っていませんし、話してもいません」

 岡山市内の自宅を訪ねると、美也子さん(68)が言葉少なに語り出した。

「原因は仕事上の問題。法人運営の考え方の違いによるものでした。私が仕事のやり方に苦言を呈して、彼がそれを嫌がり、家を飛び出して行ったのです。それ以来、住所も教えて貰っていませんし、年賀状のやり取りもないので、どこでどう暮らしているのかすら知りません」

 現在、保育施設から大学まで30を超える学校を経営している加計学園グループは、孝太郎理事長率いる加計学園系列と、美也子さんが理事長を務める順正学園系列とに分かれている。

 グループのOBによれば、

「創業者である父親の勉さんが存命の頃は、彼が両学園の理事長を兼務し、理事会も一緒に開かれていました。けれど、01年に姉弟がそれぞれの理事長になり、08年に勉さんが亡くなると、意見の対立が激しくなった。美也子さんが堅実な経営をする一方で、孝太郎さんは千葉科学大学をつくったり、獣医学部の新設を目指すようになったりと、拡大路線に走っていましたからね。で、今では両学園は完全に決裂しています」

 だが、彼が家を出たワケはもう1つあった。 

「孝太郎さんは09年に、長年連れ添った奥さんと離婚し、翌年に20歳近く年下の女性と再婚しました。それに3人のお子さんと、母親の晃子さんが反対したんです。もともと晃子さんと孝太郎さん一家、美也子さん一家は同じ敷地内で暮らしていたので、再婚相手が姑と上手くいかなかったことも、家族と離れる原因になったのでしょう」(同)

■ただただ迷惑

この「再婚問題」について美也子さんは、

「母は弟の再婚相手と折り合いが悪かったですが、私は再婚に賛成したくらいなので、そういうプライベートな問題で弟と決裂したのではありません」

 として、こう続ける。

「獣医学部が欲しいという話は聞いていましたが、少子化が進んでいる今、新たに学部をつくるのはリスクがあることだと思いますし、私だったらやりませんね。父の時代にもそんな動きはありませんでした。経営が上手くいくかといえば、厳しいと思いますよ。今回、こんな騒動になって驚きましたし、安倍さんと友人だからという理由で物事が進んだのかどうかは全く分かりませんが、ただただ私たちが迷惑をしていることだけは確かです」

 実姉の「苦言」に耳を傾けていたら、孝太郎理事長が渦中の人になることはなかったに違いない。(週刊新潮 2017年6月15日号 掲載・※この記事の内容は掲載当時のものです)』

補助金を恒久的に得る目的で学校を

東京の有名校すら元の成り立ちは国家財産の不正取得による。有名になったから経営が安定しているだけで。そういうスキームの存在に目を付けた奴らが全国各地で補助金を恒久的に得る目的で学校を粗製濫造している。学校経営は最初のハードルを越えるのが困難なだけで一度越えると税金からお金をもらい放題が永遠に続く揺りかごだ。
そのハードルを無一文でも超えられるようにお膳立てしてくれる仕組みが森友、加計の両問題の暴露により白日の下にさらされた。この両者だけで済むとは思えない。

12年前のドラマ「女王の教室」での指摘

12年前のドラマ「女王の教室」での指摘、
ーーー
いい加減、目覚めなさい。

日本という国は、そういう特権階級の人たちが楽しく幸せに暮らせるように、
あなたたち凡人が安い給料で働き、高い税金を払うことで成り立っているんです。
そういう特権階級の人たちが、あなたたちに何を望んでるか知ってる?

今のままずーっと愚かでいてくれればいいの。
世の中の仕組みや不公平なんかに気づかず、
テレビや漫画でもぼーっと見て何も考えず、
会社に入ったら上司の言うことをおとなしく聞いて、
戦争が始まったら、真っ先に危険なところへ行って戦ってくればいいの。

『拍手を持ってオマヌケください』

石原伸晃経済再生担当相ですよ。安倍首相の街頭演説の際には後ろで煽り立てていましたが、その前に安倍首相を登場させる場面では、『拍手をもってお迎えください』と言うところを『拍手を持ってオマヌケください』と言ってしまい、失笑を買っていました。

2017年7月11日火曜日

下村元文科相夫妻

 手元に「グローバル教育説明会」と題したチラシのコピーがある。チラシそのものの日付はないが、説明会が敬老の日の2013年9月16日13時半からとなっているので、配られたのはその少し前だろう。広島県福山市の私立「英数学館小学校」が催した英語学習プログラムの勧誘チラシである。

 本誌5月号「安倍首相『腹心の友』の商魂」でも触れたように、英数学館小は岡山理科大学を運営する学校法人「加計学園」傘下の小中高一貫教育の小学部だ。現在、加計学園グループを率いる加計孝太郎の長男役(まもる)が、経営母体である「広島加計学園」の理事長を務めている。

 この英数学館小学校が06年3月、米ヴァージニア州のグレートフォールズ小学校と姉妹校提携を結んだ。以来、毎年「イマージョンプログラム」なる英語の集中授業をおこなってきた。くだんのチラシは、姉妹校提携から7年後の13年のものだ。そこに2人の女性がコメントを寄せている。1人は安倍昭恵、もう1人が下村今日子である。

〈グレートフォールズ小学校との姉妹校締結の橋渡しをさせて頂き、大変光栄……〉

 昭恵の熱いメッセージに続いて今日子もコメントしている。

〈私がアメリカの小学校と英数学館のイマージョン教育同士の姉妹校提携の調印式に参列してから7年が経ち、今年小学校イマージョンクラス1期生が中学へと上がりました。英数学館は常に未来を見すえ、子供たちが夢や志をグローバルな社会で適えることができる最高の教育環境を与え続けています〉

 加計学園による米国の小学校との姉妹校提携は、第一次安倍晋三政権が発足する半年前のこと。奇しくも第二次安倍政権が発足した明くる年、提携の立役者である2人の夫人がチラシに登場している。首相夫人と文科大臣夫人、2人の間柄を会社組織にたとえたら、社長夫人と重役夫人のようなものだろうか。


下村夫妻(下村氏FBより)
 そしてこの13年あたりから、加計学園が愛媛県今治市での獣医学部開設の実現に向け、目まぐるしく動き始めた。加計の相談相手は、40年来の腹心の友だけとは限らない。盟友の部下である下村博文もまた、加計が頼りにしてきた国会議員だ。

 首相のお友だちの1人と揶揄されながら、文科大臣という重要ポストに就いた下村が、私大の獣医学部設置の許認可権限を握っていたのは言うまでもない。まさかそのために下村を大臣に就かせたわけではないだろうが、昭恵と同じく、下村夫人の今日子もまた、加計学園とは切っても切れない旧知の間柄だ。

 今日子は加計や昭恵とともに、広島加計学園の米フォールズ小との提携に尽力してきた。2人の夫人は、夫に代わって加計と酒を酌み交わす仲だ。悲願の獣医学部新設に燃える加計にとって、安倍、下村の両カップルは、ことのほか大事な友人である。そうして第二次安倍政権が発足すると、小泉純一郎政権時代の構造改革特区から衣替えした国家戦略特区を使い、1966年の北里大学以来、52年ものあいだなかった獣医学部開設のレールが敷かれていった。

「後ろ盾は総理」に驚いた

「(加計学園を設置母体とする獣医学部の新設は)民主党政権のあいだも7回にわたって要望があり、それまで『対応不可』とされてきた措置が、平成21(09)年度の要望以降は『実現に向けて検討』に格上げされている。安倍政権がそれを前進させ、実現させた」

 文科省の文書問題で揺れるさなかの5月25日、官房長官の菅義偉は定例会見でこう発言した。「総理のご意向」で行政がねじ曲げられ、加計学園の獣医学部が新設されようとしているのではないか、との批判に対し、獣医学部の新設は民主党の鳩山由紀夫政権時代でも進めていたから、安倍政権独自の政策ではない、といわんばかりの弁明である。

 だが、ことの経緯を細かく追うと、そうではない。加計学園の獣医学部計画のスタートは、周辺12市町村が合併して05年に誕生した新生今治市の越智忍市長時代だ。

「市長になってしばらくして愛媛県議を通じ、岡山の加計学園が獣医学部ピンポイントで申し入れてきました。で、西日本に獣医学部がほとんどないから特区でやれないか、となった」(越智)

 06年9月から07年9月までの第一次安倍政権でのこと。加計学園の申し入れにより、構造改革特区制度を使った獣医学部設置の提案が持ちあがった。そのあいだの07年2月、日本獣医師会顧問の北村直人は加計本人と密かに会っている。こう明かした。

「加計さんはずい分積極的で何度も会談を申し入れてきたが、会うと獣医師会に説明した既成事実がつくられるので断っていました。でも、関西の獣医師から強く要請され、獣医師会本部では嫌だと言い、加計さんのセッティングで赤坂の料亭『佐藤』で会いました。どの国会議員と親しいのか聞いておく必要があるとも思い、岡山の人なので『親しいのは平沼赳夫先生、それとも片山虎之助先生?』と尋ねると、『いえ、安倍さんです』と言う。後ろ盾が総理なのか、と驚いた覚えがあります」


談笑する安倍首相と加計氏(中央)。萩生田光一のブログ「永田町見聞録」より
 獣医師でもある北村は田中派の元自民党代議士で、獣医師会の重鎮として知られる。獣医学部新設反対の急先鋒の1人だが、このあたりまで、永田町でも安倍と加計の関係はほとんど知られていなかった。

「ただいくらバックが総理でも、獣医の現状やこの先の状況を踏まえると、獣医学部新設は考えられない。実は、小泉政権時代の04年から東京農大や帝京科学大学など獣医学科の新設を訴える大学はたくさんあり、構造改革特区申請を検討しているという話も入ってきました。でも、できっこないから、まだ危機感はありませんでした」(北村)

 07年9月末、安倍自身が突如退陣。福田康夫が政権を引き継いだ。加計は大事な後ろ盾を失った気分だったに違いない。結果、この年の11月から14年11月まで、今治市が構造改革特区制度の下で獣医学部の新設を15回も申請し、すべて門前払いに終わったのは何度も報じられた通りだ。

 ちなみに官房長官の菅は、初めて特区申請したのが福田政権時代なので加計学園の獣医学部計画は安倍政権時代のものではない、と釈明する。が、福田の次に首相に就いた麻生太郎はもともと自民党内で学部の新設に反対してきた1人でもあった。民主党政権時代、今治市は粘り強く政府に働きかけ「検討する」という表現を引き出したが、それもほとんど相手にされなかった。

 加計学園にとってそんな絶望的な状況が一変したのは、安倍自身が首相にカムバックしてからだ。12年12月、第二次安倍政権が発足すると、下村が学部設置の認可を与える文科大臣に就任した。

2人の夫人と加計の関係

〈安倍内閣総理大臣夫人から〉

〈下村文部科学大臣夫人から〉

 先のチラシで、加計学園は2人の夫人のメッセージをそう紹介している。彼女たちは加計に連れられ米国の小学校との提携調印式にも出席した。また姉妹校提携の翌07年には、日米首脳会談に合わせ、安倍、下村両夫妻と加計が渡米している。当時の下村は官房副長官だ。


違法献金疑惑を受け、会見を開いた下村氏 ©時事通信社
「総理としての初訪米にあたり、昭恵さんはブッシュ夫妻との公式食事会に今日子さんまで同席させるよう強くリクエストしていました。ホワイトハウスは官房副長官の同席でさえ渋っていたのに、その夫人まで同席させるなんてありえない。案の定、米国側から拒否され、食事会に参加できませんでした」

 加計学園関係者が当地のそんなエピソードを教えてくれた。

「また今日子さんは、大使公邸レセプションのあと、『(昭恵と)2人でディスコに行きたい』と言い出したけど、近くに首相夫人が行けるようなディスコがないと止められ、やむなく2人でホテルのバーに繰り出した。そこで飲んだくれ、翌日の飛行機に乗り遅れるというハプニングまでありました」

 下戸だった首相に代わり、大酒飲みの夫人たちの面倒をみてきたのが、ほかならぬ加計なのだ。もっともそこまで友情を大切にしているからこそ、夫婦で米国の小学校との提携に一役買ってきたのだろう。当地で日本人向けに発行している「ワシントンDC日本商工会会報」(15年6月号)は、広島加計学園と米グレートフォールズ小の姉妹校提携の経緯についてこう記している。

〈ワシントンの日本大使館を通して安倍夫妻にご紹介いただいた、ご友人が経営されている広島加計学園英数学館小学校と姉妹校となりました〉

 10年には安倍自身がグレートフォールズ小の日本庭園開園式に出席。第二次政権発足後の15年4月28日には、昭恵がミシェル・オバマを連れて小学校に視察に訪れている。先の会報にはこうある。

〈オバマ夫人が安倍夫人に「生徒の日本語はどうですか?」と尋ねられ、安倍夫人が「パーフェクト」と答えられ、生徒達が大喜び〉

文科大臣元秘書の回想

 一方、第二次政権発足以降、今治市が従来の構造改革特区制度の下で獣医学部新設の申請を繰り返すその間、加計はそれまで以上に下村夫妻に近づいた。

「僕が下村代議士の秘書になったのは、文科大臣になったすぐあとの13年2月。秘書は代議士の日程を共有しているので、すぐに『加計学園』を知りました」

 そう言葉少なく語るのは下村の元公設第一秘書、平慶翔だ。昨年8月、下村事務所を辞め、来る7月の東京都議選に小池百合子率いる「都民ファーストの会」から出馬する。

「そのせいであらぬ誹謗中傷を受けています。しかし僕自身は、辞めたから何でも話せるわけではありません。記憶している限り、代議士本人は頻繁に加計さんと会っていたという印象はありませんが、夫人は年に5回以上は岡山や広島に新幹線で行っていましたね」

 当時、8人いた秘書のあいだでは、昭恵と今日子が加計とともに連れ立って訪米したり、ミャンマーや韓国へ旅するのを「スッピン旅行」と皮肉っていたそうだ。化粧もせずに素顔のまま旅行できるほど、2人は仲がよかった。

 また、例の森友学園問題では、首相夫人付きの秘書が話題になったが、今日子もそれに倣ったという。

「昭恵さんには総理大臣夫人付き秘書がいるのよ。私もほしいから、ちょっと考えといて」

 運転中の秘書にそう訴え、平がその任を兼務させられた。そのことを知るある元秘書はこうも話した。

「代議士が文科大臣になってから、今日子さんはずい分生活が派手になったと評判になりました。服装もバッグもキラキラしたものを好み、各国の駐日大使館のパーティに進んで出かけていました」

 繰り返すまでもなく、下村今日子は当時、獣医学部新設の成否を握っている文科大臣の夫人である。それでいて13年3月、広島加計学園の教育審議委員にも就いている。年に5回以上も、岡山や広島を訪ねていたのは、そのためだろう。が、その費用は下村事務所や文科省の負担ではないという。すると、ポケットマネーで捻出していたのか、それとも加計学園側が負担してきたのか。さらには報酬がどうなっているのか、そこも気にかかるが、「今日子には加計サイドから月々何十万かの顧問料が支払われている」という話も秘書のあいだで飛び交ってきた。

 そんな折、これまでことごとく却下されてきた獣医学部新設にも変化が見られた。前述した今治市による構造改革特区の提案は07年から14年までの15回。慎重姿勢を示していた文科省は08年11月、有識者による「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」(協力者会議)を設置し、表向き獣医学部の新設を検討してきた。

 加計と下村が密談を行ったのは、そんな中の14年3月頃である。(敬称略)

料亭に招かれた文科大臣

 加計と下村が密談を行ったのは、14年3月頃である。場所は赤坂の料亭「佐藤」だ。先の下村の某元秘書は、「日頃下村と加計の連絡は電話で済ませることが多かったが、重要な案件の場合は面談してきた」という。前述した日本獣医師会顧問の北村によれば、「佐藤は加計と安倍が頻繁に使ってきた店」だそうだ。

 会合をセッティングした加計学園側は、理事長の加計本人と秘書の2人、招かれた側は下村と秘書の2人だった。

「お忙しいところご足労いただきまして」

 下座で待っていた加計が下村たちを部屋に招き入れ、下村が床柱を背に正座した。そこで唐突に下村が言った。

「おろしました」

 そのひと言で、張り詰めた空気がいっぺんに緩んだ。そこからアラカルトで運ばれてきた日本料理を口に運びながら、20分ほどすると、双方の秘書が席を外した。部屋にコンパニオンが入るまでのあいだ、2人だけで会話が進んだ。

 繰り返すまでもなく「おろしました」という表現は、加計学園側が文科大臣の下村に相談した用件にかかわる話だろう。学園側の要望を叶えるよう文科省の担当部署に指示を下ろしたというふうに受けとれる。

 もっとも、あくまでこの時期は構造改革特区制度の下でのやり取りだ。料亭での会合から3カ月後の6月に発表された先の文科省の協力者会議でのまとめでは〈速やかに検討する〉との回答を示してはいるが、やはり具体策には踏み込んでいない。そこで渦中の前文科次官、前川喜平に協力者会議について感想を求めた。議論自体にはかかわっていないと言いながら、こう解説する。

「協力者会議のまとめには、政策を見直して前に進めたい、というのと、検討するけどやらない、という2通りがあり、後者は検討しているあいだに大臣が代わってくれればいいという発想。これは後者かもしれませんね」

 文科大臣時代の下村はトップダウンで事務方に政策を指示し、押し通してきたという。それだけに省内でも、気を使いながら獣医学部の新設を阻んできた。結果、学部新設に向けた議論はさほど進まなかった。


違法献金疑惑について会見する下村氏 ©時事通信社
 その状況が大きく動いたのは、協力者会議のまとめが発表された翌15年に入ってからだ。このとき強面大臣の矢面に立ってきたのが、前高等教育局長の吉田大輔である。慎重に言葉を選びながら重い口を開いた。

「私は反対していたわけではなく中立ですが、文科省の告示で(獣医学部の新設を認めず)規制してきたわけです。だからそれを変えるとなると、きちんとした根拠が必要になります。他にもいくつか希望している大学がありましたし、下村大臣時代に出した4条件(後述)を満たすかどうか見極めなければならない」

 獣医学部新設に道を開いたのが、構造改革特区から国家戦略特区への提案先の変更だ。加計学園と連携する今治市は、内閣府が〈構造改革特区の規制の特例措置について、国家戦略特区計画に記載し総理の認定を受けることで活用が可能〉と定めた制度を使い、15年6月4日、「国際水準の獣医学教育特区」として申請をやり直し、そこからことが進んでいく。

首相とお友達が霞が関を蹂躙

 もとより獣医学部新設に異を唱えてきた文科省や農水省では、「国際水準の教育」という曖昧な表現に首を傾げた。自民党内でも農水族議員の石破茂が地方創生担当大臣として、待ったをかけようとした。その石破と文科大臣の下村とのあいだでできあがったのが、6月30日の「『日本再興戦略』改訂2015」の閣議決定である。「既存の獣医師養成でない構想が具体化し」、「ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要」、「既存の大学・学部では対応が困難な場合」、「近年の獣医師の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討を行う」という“4条件”だ。

 この4条件について、獣医師会や文科省内では、新設の獣医学部ではとてもクリアーできないと考えた。実際、今にいたっても加計学園が要件を満たしていないと主張している。それは至極正論でもある。

 一方、国家戦略会議の議長を務める首相は、鳥インフルエンザなど感染症対策の高度な獣医養成は必要だろうなどと耳触りのいい話をする。そんななか、現実には明確な根拠も示さず、加計学園を擁する今治市の計画が4条件をクリアーしたとする内閣府に、文科省はさしたる抵抗もせず、丸め込まれてしまった。いわば内閣府としては、この4条件を持ち出せば、他の大学や自治体が引き下がり、加計学園の1校限りで済むのだから大目に見ろ、という条件闘争に持ち込んだともいえ、事実、それまで手を挙げようとしていた東京農大や帝京科学大、新潟市などが計画を断念した。

 そして閣議決定から半年後の15年12月15日、国家戦略特区諮問会議で「広島県・愛媛県今治市」が指定区域に決まるのである。


加計孝太郎氏 ©共同通信社
 下村自身は、この年に浮上した支援団体「博友会」の献金問題に続き、新国立競技場整備計画の白紙撤回もあり、10月には文科大臣を退任する。反面、15年の時点で、あとは文科省への学部設置申請とその認可を待つのみ、すでに加計学園の獣医学部設置へのレールは完成しつつあったといえる。

 ところが、そこで計算違いの事態が起きる。全国の大学や自治体が特区申請を断念するなか、ライフサイエンス分野の得意な京都産業大学を擁した京都府だけはあきらめなかったのだ。明くる16年3月、改めて国家戦略特区での獣医学部新設を申請した。

 慌てたのは内閣府だろう。が、その一方で、下村大臣が去ったあと、内閣府から18年4月の学部開校に向けた設置認可を迫られている文科省としては、抵抗の余地が生まれたことになる。昨年9月から10月にかけ、「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」という内閣府の圧力を暗示する文科省の文書が記されたのには、こうした舞台裏があるのだ。

 半世紀ぶりの獣医学部新設について、国家戦略特区諮問会議議長の首相は、岩盤規制をぶち破ったと胸を張る。しかし、その実、腹心の友を特別扱いしただけではないか、という疑念が晴れない。そして存在する行政文書までなかったことにしてしまった――。

 加計学園の獣医学部新設の一連の動きを俯瞰してみると、それは首相の意を忖度したという生易しい話ではない。ちなみに問題になった下村の支援組織「博友会」については、加計学園側が12年に20万円、13年と14年にそれぞれ100万円分ずつパーティ券を購入しているという(こうしたパーティ券購入の事実や今日子の顧問料の有無などについて加計・下村双方に質したが、回答は得られなかった)。

 政治主導という美名の下、強固な友だちサークルの絆が巨大な権力を握り、官僚を震えあがらせ、これまで築いてきた日本の行政システムを蹂躙している。(敬称略)

名言、珍言、問題発言

安倍晋三 首相
「『信なくば立たず』だ。何か指摘があれば、そのつど真摯に説明責任を果たしていく。国民から信頼が得られるように、冷静に、一つ一つ、丁寧に説明する努力を積み重ねていかなければならないという決意を新たにしている」
NHK NEWS WEB 6月19日

 名言、珍言、問題発言で1週間を振り返る。今週は、安倍首相の記者会見から始まった。安倍首相は会見で次のように反省の弁を述べている。

「印象操作のような議論に対して、つい強い口調で反論してしまう。そうした私の姿勢が、政策論争以外の話を盛り上げてしまった。深く反省しております」

 これまで強気な姿勢を崩さなかった首相が頭を下げたのには理由がある。まったく解明されない学校法人「加計学園」の獣医学部新設に関する疑惑、「共謀罪」の構成要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する法律の強引な可決など、立て続けに起こった問題によって高かった内閣支持率が急落しているのだ。毎日新聞の世論調査では不支持率(44%)が支持率(36%)を上回り、首相に近いとされる読売新聞でも支持率は12ポイント減の49%にまで落ち込んだ。会見で安倍首相が「政府への不信を招いた」と語ったとおりの結果が出ている。

国会を閉じた後に「丁寧に説明する」と表明しても意味がない

 そこで記者会見では「反省」の弁とともに「丁寧に説明する努力を積み重ねていかなければならない」と殊勝に述べたが、国会を閉じた後に「丁寧に説明する」と表明しても意味がない。「支持率回復のためにお詫びのポーズを見せればいい、という首相の本音が見え隠れする会見」と見られており、会見に続く質疑応答でも昭恵夫人が懇意にしている記者からの質問が続くだけで加計問題などが追及されることはなかった(『週刊文春』6月29日号)。「何も答えていない」「今回の低姿勢も口先だけ」(毎日新聞 6月19日)、「逃げた印象は拭えない」(河北新報 6月21日)と新聞各社も手厳しい。

 安倍首相の会見の翌日、自民党の竹下亘国対委員長は民進党が求めた閉会中審査開催をあっさりと拒否(共同通信 6月20日)。「真摯に説明責任を果たしていく」という首相の言葉は一日で反故にされた。その後、公明党の山口那津男代表も閉会中審査の検討を求める考えを示したが、竹下氏は同様に「早期に行わなくても良いのではないか」と否定的だ(中日新聞 6月23日)。やっぱり「口先だけ」だったのか。

 そもそも、安倍首相は第2次安倍政権発足時の所信表明演説で「丁寧な対話を心がけ……」と語っていた。その後も、特定秘密保護法、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定、安保関連法、原発再稼働、沖縄米軍基地問題などについても「丁寧な説明」と繰り返してきたが、いずれも十分な説明は行われていない。政治アナリストの伊藤惇夫氏は「これまでの政権運営で、一種の成功体験として『世論を二分する案件も数の力で決めてしまえば国民の関心はやがて薄れる』と考えていることが大きい」と分析している(毎日新聞 6月22日)。安倍首相の言う「丁寧な説明」は国民の関心が薄れるのを待つという意味なのかもしれない。

 会見で安倍首相は「信なくば立たず」という三木武夫元首相が座右の銘にしていた言葉を使った。田中角栄首相の金脈問題で国民の不満が高まっているところへ抜擢された三木氏の二つ名は「クリーン三木」。小派閥の長が首相の座に就くのは異例のことだったが、国民からの信頼を大切にした姿勢が認められた(読売新聞 3月27日)。三木元首相は「私は何も恐れない。ただ大衆のみを恐れる」とも語っていたが、内閣支持率の低下は「丁寧な説明」がなされないことに不信を抱く「大衆」の意志を示している。

「官邸は絶対やると言っている」

萩生田光一 官房副長官
「官邸は絶対やると言っている」
NHK『クローズアップ現代+』 6月19日

 安倍首相が記者会見を開いた19日の夜、NHKの情報番組『クローズアップ現代+』が文科省内で作成された新たな文書の存在をスクープした。「10/21萩生田副長官ご発言概要」と題された文書は、首相側近の萩生田光一官房副長官が文部科学省の常盤豊高等教育局長に伝えた内容を記したもの。翌20日には文科省が、調査により同じ内容の文書が存在したことを公表している。

 萩生田氏は、09年からの落選中、加計学園グループ傘下の千葉科学大学で客員教授を務めていたことが知られている。また、13年には首相の別荘で加計孝太郎理事長らとバーベキューを楽しんでいた。自身のブログには、加計氏、安倍首相との3ショットの写真がアップされている。

「私は総理と近いし」

 新たに見つかった文書には、萩生田氏の発言として「官邸は絶対やると言っている」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」などと記されていた。首相の意向として開学時期まで踏み込んだ発言をしていたとなると、「働きかけは一切ない」としてきた首相の答弁がひっくり返ることになる。

 ただし、松野博一文科相は、「副長官の発言でない内容が含まれている」と語り、萩生田氏に「大変迷惑をかけた」と陳謝したことを明らかにした。松野氏は首相官邸を守るため、いろいろなところに謝っている。萩生田氏は「加計学園に関連して、首相からいかなる指示も受けたことはない」として文書の内容を強く否定した(朝日新聞 6月21日)。『週刊文春』の取材に対しても「私は総理と近いし、加計学園グループの教授もやっている。ターゲットにしやすいのでしょう。しかし総理からいかなる指示を受けたこともありません」と反論している(『週刊文春』 6月29日号)。

 いずれにせよ、加計学園問題はまだ終わっていないことは確かだ。「真摯に説明責任を果たしていく」「丁寧に説明する」と安倍首相が言ったからには、有言実行しなければならないだろう。



籠池泰典 森友学園前理事長
「民主主義の国家ではありえない。独裁主義国家でやられている方法。総理は考え違いをしている」

 加計学園問題だけではない。森友学園問題も依然として燻っている。6月19日夜、安倍首相の記者会見直後、補助金を不正に受給した疑いで、籠池泰典氏が大阪地検特捜部の家宅捜索を受けた。

 籠池氏は捜査について「最大限協力していく」としたが、首相会見終了とほぼ同時に始まった家宅捜索については「あまりにもひどいのではないか。戦前の特別高等警察を連想させる思いであります」と怒りを露わにした。また、自身の置かれた状況については「トカゲの尻尾切り」と表現している。

「私のほうなんぞは安倍昭恵夫人を名誉校長にさせていただいていたのに、トカゲの尻尾切りをされている。私だけじゃなく、加計学園でも(前川前)次官を社会通念上悪者だとしているやり方は、民主主義の国家ではありえない。独裁主義国家でやられている方法。総理は考え違いをしている」

「なぜ父だけが呼ばれ、加計孝太郎理事長が呼ばれないのか理解できない」

 籠池氏の長男、佳茂氏も『週刊新潮』の取材に対してストレートに怒りをぶつけている。

「だいたい、国会の証人喚問にしても、なぜ父だけが呼ばれ、加計孝太郎理事長が呼ばれないのか理解できない。父は昭恵夫人との関係を追及されましたが、加計さんの場合は安倍総理その人との関係です。投じられた税金の額も、うちとはケタが違う。なのに、加計さんは一度も説明責任を果たすことなく、ずっと雲隠れをしたままです」

 安倍首相から「私の考え方に非常に共鳴している方」「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意はすばらしいという話を聞いている」と絶賛され、「安倍首相ガンバレ! 安倍首相ガンバレ! 安保法制国会通過よかったです」と園児たちに言わせて悦に入っていたら、いつの間にか「トカゲの尻尾切り」されていた籠池ファミリー。身から出たサビとしか言いようがないが、国会の証人喚問などで説明責任だけは果たそうとしていた。次に説明責任を果たさなければいけないのは、誰?

「ピンクモンスター」の暴言と暴行

豊田真由子 自民党・衆院議員
「このハゲーーーーーっ!」

 自民党の豊田真由子衆院議員が、政策秘書を務めていた男性に罵声を浴びせ続けた上、暴行を働いていたことがわかった。男性からの告発を受けた『週刊新潮』6月29日号が詳しく報じている。自民党現職国会議員によるこれほどまでの暴行・暴言は前代未聞だ。

 豊田氏は2012年に安倍晋三総裁が率いて自民党が大勝した衆院選で埼玉4区から出馬し、初当選を果たした“安倍チルドレン”の一人。当選後は文部科学大臣政務官、東京オリンピック・パラリンピック大臣政務官を務めてきた。東大卒、厚生省にキャリア官僚として入省し、ハーバード大の大学院への留学経験もあるエリートだが、気性の荒さは永田町で有名だったと言われており、2014年にはすでに『週刊新潮』で当選1年半の間に秘書が20人以上辞めたと報じられている。現在に至るまでアルバイトも含め100人の秘書が豊田氏のもとから去ったという噂もある。ピンク色の服装が多かったことから「ピンクモンスター」という異名もあった(産経新聞 6月23日)。

つねる、殴る、蹴る、ハンガーで叩く

 つねる、殴る、蹴る、ハンガーで叩くなど、暴行は3日間にわたって断続的に行われ、暴行の被害者の男性は「顔面打撲傷」「左背部打撲傷」「左上腕挫傷」を負い、通常国会会期末の6月18日付で秘書を退職した。豊田氏の罵声はICレコーダーで録音され、音声の一部がインターネット上で公開されている。実際に耳にした人たちからは「想像してた100倍酷かった」「(兵庫県の)号泣議員に匹敵するくらいのインパクト」「こんなどうしようもない代議士がいるなんて信じられない」などの非難が集中した(産経新聞WEB版 6月22日)。豊田氏の声が耳について離れない人も大勢いるので、興味本位で聞くのは要注意。

 豊田氏の暴言の内容は『週刊新潮』にて詳しく報じられている。冒頭の言葉はまだ序の口で、「うん、死ねば? 生きてる価値ないだろ、もうお前とか」「このキチガイが!!!」など人格を否定する言葉のほか、なぜかミュージカル風に政策秘書の男性を罵ることもあったという。挙句の果てには男性の娘を例にしてこのような話をしている。


自民党を離党はしたが、議員のまま ©志水隆/文藝春秋
「お前の娘がさ、通り魔に強姦されてさ、死んだと。いや犯すつもりはなかったんです、合意の上です、殺すつもりはなかったんですと。腹立たない?」
「(政策秘書の)娘が、顔がグシャグシャになって頭がグシャグシャ、脳味噌飛び出て、車に轢き殺されても…… ♪そんなつもりがなかったんですーーー で、済むと思ってんなら同じこと言い続けろ~~~~~」(後半部分はミュージカル調)

 ちょっと常軌を逸しているとしか思えない。豊田氏にも小学2年生の娘がいる。豊田氏の事務所は暴行などを大筋で認めているが、「『お前の娘が通り魔に強姦されて死んだらどうする』といったような発言はしておりません」と否定している。録音されてるのに! 結局、豊田氏は「党に迷惑をかけたくない」として22日の夕方に離党届を提出したが、議員はまだ続けるようだ。地元の有権者からは「地元として恥ずかしいので、離党だけではなく議員辞職してほしい」という声が上がっている(NHK NEWS WEB 6月22日)。

失言・トラブル続きの安倍チルドレン「魔の2回生」

 豊田氏と同じく、現在2期目の自民党の衆院議員は不祥事が相次いでおり、「魔の2回生」と呼ばれている。「重婚」および女性へのストーカー行為が発覚した中川俊直議員は経済産業大臣政務官を辞任し、自民党を離党。被災地視察で長靴を持参せず、水たまりをおんぶされて渡った上、パーティーで「長靴業界はもうかった」と発言した務台俊介議員は内閣府兼復興政務官を辞任。「がん患者は働かなくていいのではないか」と発言した“失言のデパート”大西英男議員は党の東京都連の副会長を辞任。未公開株の購入に関する金銭トラブルを起こした武藤貴也議員は離党。育休の取得を表明した直後に不倫が発覚した宮崎謙介議員は議員辞職している。


辞任会見での宮崎謙介元議員 ©杉山秀樹/文藝春秋
 なお、豊田議員の「この、ハゲーーーーーっ!」発言に対し、ハゲ差別の根絶を目指す“全国最大のハゲサークル”「早稲田大学増門会」が「全国で薄毛や抜け毛に悩む人たちの心証を無視しており、彼らが深い悲しみと憤りを憶えた」「ある種のヘイトスピーチだ」と抗議声明を出している(ハフィントン・ポスト 6月22日)。彼らの心中を慮ると、いたたまれない気持ちになる。

スルーできない自民党重鎮の「失言」、石川県知事の「兵糧攻め」発言

河村建夫 自民党・元官房長官
「かわいそうだ。男性の衆院議員なら、あんなのはいっぱいいる。気持ちは分かる」
産経新聞 6月22日

 さりげなく失言が飛び出した。自民党の河村建夫元官房長官が、豊田氏の暴力行為を容認した上、「あんなのはいっぱいいる」と証言してしまったのだ。また、「あんなもんじゃすまない」とも発言したと報じられている(朝日新聞 6月23日)。自民党の男性代議士の間では、もっと激しい暴力行為やパワハラが日常茶飯事ということなのだろうか?

 さらに河村氏は「録音して(週刊誌に)持ち込むなんてあり得ない。いくらパワハラがあったとしても、選挙をやる者なら怒る」と語っているが、そもそもパワハラ自体が許されないこと。パワハラや暴力を受けても泣き寝入りしていろというのだろうか?

 後に河村氏は自身のフェイスブックで「私の不用意な発言がいらぬ誤解を生み、発言を取り消させていただく」と発言を撤回したが後の祭り。自民党の男性衆院議員には豊田氏を上回るほどの暴力とパワハラをふるう人が「いっぱいいる」と人々の記憶に刷り込まれてしまった。今後もこのような告発が相次ぐのだろうか?



谷本正憲 石川県知事
「北陸電力志賀原発を狙う暴挙をするなら、兵糧攻めにして北朝鮮の国民を餓死させなければならない」
時事ドットコムニュース 6月21日

 豊田氏の騒動で霞んでしまった感がある谷本石川県知事の物騒な問題発言。21日、金沢市内で行われた県町長会の総会にて行われた発言だ。

 その後、取材に対して谷本氏は、「北朝鮮にはとんでもないリーダーがいる。北朝鮮国民を生活困窮に追いやれば内部から崩壊する。国民が痛みを感じる制裁を加えないといけない」と説明している(朝日新聞 6月22日)。最初の一文はまったく同感だが、後半部分は理解できない。人を人とも思っていないのだろう。

 なお、翌日には「人命は尊重されなければならない」として発言を撤回した(産経新聞WEB版 6月22日)が、何を今さらという感じがする。なお、志賀原発は、原子力規制委員会の有識者調査団によって「直下に活断層」があると指摘されている(毎日新聞 2016年3月3日)。北朝鮮のミサイルも心配だが、地震も心配だ。さっさと廃炉にしたほうがいいと思う。

「加計問題 こじれた理由は」「冷静さ失った菅長官」

ガースーとは菅官房長官のネットでの呼称。

《閣僚の醜聞や失言への批判も落ち着き払い「指摘は全く当たらない」などと一蹴してきた菅氏。ネット上では「安定のガースー」とも。》

 しかし、菅話法は、加計学園問題では「総理のご意向」文書を「怪文書」と断じてから、安定感はなくなったのだ。前川喜平前事務次官に対する菅氏の感情むき出しとも思える個人攻撃もあり、たしかに菅話法は決壊していた。

 驚くべきは次の記事である。

「加計問題 こじれた理由は」「冷静さ失った菅長官」(6月19日)

 これ、なんと「産経新聞」の記事なのだ。安倍政権が大好きと思われる、あの産経がこの指摘とはいよいよである。

《官邸関係者は「菅氏は『前川憎し』になったのかもしれないが、個人攻撃で切り返すようなことをしてしまい、問題がこじれた」と残念がる。》

 でも最後はやはり「産経」だ。

《今回の失敗は次への大きな教訓となるか。》とまとめている。

「コッカイオンドク」とは「国会の質疑を文字に起こして音読する取り組み」

「『コッカイオンドク!』で再現 市民が音読」(6月12日)

「コッカイオンドク」とは「国会の質疑を文字に起こして音読する取り組み」である。このイベントが全国で市民の間にジワジワ広がっているという。

 なんと「東京新聞」では夕刊の1面で報じていた。

「読むと赤面『共謀罪』答弁 『コッカイオンドク!』全国一斉実施」(6月12日)


写真の配置も日本列島の形にしている「コッカイオンドク!」全国一斉実施記事
声に出して読みたい「国会珍問答」

 なぜ読むと赤面するのか? ここに狙いがある。「迷言や珍問答を声に出して読むことで、国民置き去りの国会審議の問題点を浮き彫りにする」

 衆院予算委や法務委などでの共謀罪を巡る攻防を、金田勝年法相や野党議員になりきって再現すると、とたんに赤面モノになる。たとえばこちら。

《「ただいまのご指摘はですね、その一般の方々が、その集団に属しておる方々が、一変した場合の組織的犯罪集団に、えー、そのまま属している場合に、その、みなさんが『関わり合いを持つ』ということになるわけであります」》

 参加者の感想は、

「何を言ってるのか分からない」

「台本をよく読んできたが、実際に言ってみても意味が分からなかった。」

「文章として成り立たない発言がよくできるなと、読んでいて恥ずかしくなった」

 ああ、この記事の冒頭にある「笑えない国会審議の再現劇はやっぱり笑えなかった。」というネタバレどおりだったのである。

「首相は自分の口からは言えないから、私が代わって言う」

7/10(月) 12:57配信 産経新聞
 文部科学省の前川喜平前事務次官は10日午後、学校法人「加計学園」(岡山市)問題をめぐる衆院での閉会中審査で、安倍晋三首相の意向として、文科省の獣医学部新設への対応を急ぐよう和泉洋人首相補佐官から促されたと主張した。

 前川氏の答弁によると、和泉氏から昨年9月上旬に首相官邸4階の執務室に呼び出され、「獣医学部新設への対応を早く進めるように」と求められた。和泉氏はその際に「首相は自分の口からは言えないから、私が代わって言う」と述べたという。

「マル是」「ワケアリ」

――読売新聞の「前川前次官 出会い系バー通い」の記事について「官邸の意向を受けた前川潰し」との批判が出ました。読売OBとして、あの記事をどう見ましたか。

 すぐに「マル是」(絶対外せない是非モノ)、「ワケアリ」と分かりました。というのも私は仕事の関係で東京と大阪を行ったり来たりしていて、東京では東京本社版、事務所や自宅のある大阪では大阪本社版を読んでいます。東京、大阪の紙面はふつう、ガラリと違います。

 例えば、都議選のアンケート結果を大阪版に大きく載せても意味がないし、逆に兵庫知事選のアンケートを東京版に入れても仕方がない。どちらかがベタ扱いなど、記事の大きさ、掲載場所、見出しは全く異なります。ところが、あの記事は東京、大阪、西部本社など、いずれの紙面でも記事の配置、見出し、行数が同じ。こんな偶然はあり得ず、読売関係者が見れば一目で「マル是」「ワケアリ」。おそらくトップの意向だったのでしょう。

  ――「官邸の意向」が働いたと思いますか。

 前川さんは1月に出会い系バーに通っていることを官邸から注意されていました。それがなぜ、5月の段階で表面化したのか。しかも、あの記事が出て、他紙やテレビは「通っていた歌舞伎町の店はどこだ」となったわけですが、歌舞伎町の出会い系バーなんて数百店舗あるのに、各社そろって同じ店に取材に駆け付けたのです。なぜそんなことができたのかといえば、官邸から伝わったからとしか考えられません。そうでなければ、多くの記者が歌舞伎町の出会い系バーを片っ端から走り回って大変なことになっていたでしょう。官邸筋がスキャンダル記事を書かせることで前川さんの“口封じ”を図った。そう考えるのが自然です。

 ――メディアが権力に迎合して個人攻撃の記事を掲載したとすれば恐ろしい話ですが、メディアの幹部が安倍首相と頻繁に会食していることも背景にあるのでしょうか。

 お義理で、というのか定期的なのか分かりませんが、私はメディアの幹部が安倍首相と会食しても構わないと思っています。問題は食事をしたからといって、それで筆が折れるようではどうしようもないということです。極端な話、安倍首相と毎晩、食事したっていい。ヘトヘトになるまで付き合って、そこで「あなたの本音はどこにあるのか」と徹底的に聞き出せばいいのです。それが、「今度の憲法記念日にはぜひ、総理のお話を載せたい。国会でその記事を熟読して、と言っていただけると大変ありがたい」――ということが仮にあったとすれば、それは単なるなれ合い。政権もメディアもお互いの距離感が分からなくなっているのだと思います。

2017年7月10日月曜日

「オテル・ドゥ・ミクニ」


東京都議選の投開票日、7月2日の夜。安倍首相は東京・若葉の高級フランス料理店「オテル・ドゥ・ミクニ」にいた。

そのテーブルに同席したのは、麻生太郎副総理、菅義偉官房長官、そして、あっせん利得の疑惑で表舞台から遠ざかっていた甘利明前経済再生担当相である。

盟友たちの食事会が何を意味するのか。出席者の誰もが黙して語らない。だが、安倍政権の今後について共通の危機感を抱いていたのは間違いないだろう。

それぞれの心理に微妙なズレがあったかもしれない。麻生氏はポスト安倍をにらんで派閥の拡大をはかっている。菅官房長官は加計学園をめぐる文科省の内部文書を「怪文書」と切り捨てたために、前川喜平前文科省事務次官の反発を招き、安倍首相の苛立ちに拍車をかけた。

内閣支持率が急落し、迷いの中で生まれる編み目のほつれを修復するため、甘利氏あたりが音頭を取ったとも思える。だが、話し合いの中身はもっと深刻だった。

午後8時過ぎ、「小池支持勢力、過半数獲得」と予測がテレビに流れたころ、彼らは都議選についての質問攻勢を避けるように帰りの車に乗り込んだ。

この宴席で「首相への責任問題にはならないとの認識で一致した」と朝日新聞は報じた。最も責任が重いのは森友、加計学園問題に関与した疑いが濃い安倍首相である。だからこそ、安倍首相は「責任不問」の合意を党内実力者三人からとりつけたのだ。

自民党が自滅的大敗を喫したおかげで都民ファーストの会は予想をはるかに超える勝利に沸いた。国政の欺瞞と、失敗、失態、失言の数々が東京都の地方選挙を左右したのだ。

前日の秋葉原駅前。安倍首相はこの選挙戦での、最初で最後の街頭演説にのぞんでいた。

自民党にとっては「ホーム」といわれるほど支持者が集まる大切な場所である。いつもの声援を期待して安倍首相はやってきたはずだ。

ところがこの日はなにやら様子が違う。日の丸を手にした支持者たちと、プラカードを掲げる批判者たちが入り混じって、不穏な雰囲気に包まれている。

「安倍政治を許さない」「国民をなめるな」。横断幕やプラカードが揺れる。学者たちの姿も見える。

安倍首相は、今の政治課題とは無関係であるはずの民主党政権を引き合いに出して、自民党をアピールした。2012年に民主党から政権を奪還したとき、投開票前日に同じ場所で演説したことを思い出したのだろうか。

鳩山政権、菅政権の間に日米同盟の信頼が崩れた。外交安全保障を立て直すために私たちは国家安全保障戦略をつくり、安保法制を成立させました。これによって日米の絆は強くなった。

お得意のセリフである。だが、麻生内閣における東京地検特捜部が政権交代を阻止するため、当時の小沢一郎民主党代表に無理筋の捜査を仕掛けたことが、民主党内の分裂を呼び、政権が終わるまで尾を引いたことを忘れてはならない。

安倍首相は選挙への逆風をこう表現した。

連日の報道によって、「自民党何やってるんだ、しっかりしろ」と厳しいお言葉をいただいています。

「報道によって」。これが彼のいちばん強調したいところだ。

稲田朋美防衛大臣が「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と応援演説し、公職選挙法や自衛隊法などに違反したことさえも、それを伝えるメディアのせいにしたいらしい。

通常国会閉会後の記者会見で、安倍首相は「この国会では建設的議論という言葉からは大きくかけ離れた批判の応酬に終始してしまった」と語った。森友、加計疑惑、共謀罪法案などについて、政府が説明しようとせず、情報を隠ぺいし続けたからこそ、議論が進まなかったのではないのだろうか。

またこの会見では「信なくば立たずであります。何か指摘があればその都度、真摯に説明責任を果たしていく」と日頃の言動と真逆のことを述べたが、誰も信じてくれないだろう。

この不誠実きわまりない総理大臣に、直接思いをぶつけようという人々が、会場となった秋葉原駅前に集まるのは、ごく自然なことだ。

「安倍辞めろ」「安倍帰れ」コールがしだいに盛り上がっていく。安倍首相はこれに激しく反応した。

あのような演説を邪魔するような行為を自民党は絶対にしません。

ヤジを罵るいつもの国会答弁と同じだ。お友達には権力乱用で優遇するくせに、批判する人々には敵意をむき出しにする。こうした幼児性は政権中枢全体に広がっている。

安倍政権の特徴は、官邸を中心とする寡頭支配だ。

対立的意見を進言する人材を登用せず、忠臣ないしイエスマンで固め、国会の圧倒的多数を占める自民党議員を強権的な人事やカネの配分で従わせている。

実はこの少数支配体制にこそ、安倍政権の死角があることに、気づいていないのではないか。

昨今さかんに指摘される安倍チルドレン、二回生議員たちのレベルの低さはもちろんのこと。自民党にとってもっと深刻なのは、数を擁するだけで、中心の外側が空洞化していることだ。

陣笠ばかりが目につき、異論がオモテに出てこない。村上誠一郎氏が一人気を吐いていたが、これまでは多勢に無勢だった。

しかし、都議選の惨敗で、党内の他の議員からも批判の声が少しずつ上がってきた。たとえば、都議選の結果が出た後、後藤田正純議員は自らのフェイスブックにこう書いた。

自由民主党執行部はおかしくなってると感じたのは、私の安倍政権の反省についての街頭演説が、安倍批判をしたと、党幹部に伝わり私にクレームがきたこと。…このような密告、引き締め、礼賛、おかしな管理をしている、今の自民党執行部をみると、結果は仕方ないと思わざるをえません。

石破茂、岸田文雄、野田聖子といったポスト安倍をねらう実力者たちは、メディアの質問に答える形で安倍首相との考えの違いを語っているが、まだまだ遠慮がちである。

自由にモノが言えない党内の雰囲気に加え、官邸や党本部の記者クラブに詰める若手記者たちが安倍側近に睨まれるのを恐れ、あえて記事にしようとしないのも不幸の一因だ。

このような状況のなかでは、議員の意識は国家国民を離れ、自己本位となる。安倍首相や、菅官房長官らに気に入られることがなにより。そして金集めさえ、ぬかりなくやっておけば、怖いものはないという、国民の代表とはおよそ言いがたい「心の罠」に落ちてしまう。

いわゆる「二回生議員」の不祥事の数々や、小渕優子氏、甘利明氏ら「世襲議員」の金銭疑惑は、つまるところ同根ではないか。

下村氏や稲田防衛大臣の問題にしても、「アベ友」の甘えが生み出した例であろう。

稲田大臣の場合は、司法試験に合格して弁護士の資格があるというが、実際には法律を理解していないことを自ら暴露してしまった。

もし、安倍首相が稲田防衛相を例の発言直後に、今村雅弘前復興相と同様、ただちに罷免しておけば、都議選の結果は多少なりとも違っていたかもしれない。

下村氏については、全国各地の「博友会」という集金ネットワークがかねてから国会で問題になり、市民団体から政治資金規正法違反で告発され、東京地検特捜部に不起訴とされた経緯がある。

今回「加計学園から200万円の闇献金」と週刊文春に報じられたことで、その金銭スキャンダルが再熱した。

下村氏もまた、加計学園の獣医学部新設に深く関わっていた疑いが濃い。後援会である「博友会」が加計学園から2013、14年にそれぞれ100万円分ずつパーティー券代を受け取ったことを認めた。収支報告書に不記載だったことも確かだ。それでも文春の報道については「事実無根」と主張した。

200万円は、加計学園の秘書室長が11の個人、企業から集めて持参したが、加計学園が購入したパーティー券の代金ではないという。ならば、その11の個人、企業を明らかにせよと記者が迫っても、応じない。

文春の記事によると、2014年10月17日、内閣改造で文科大臣続投が決まった下村氏を祝うという名目のもと、加計孝太郎理事長が宴席を設け、愛媛県選出の衆議院議員、塩崎恭久氏、今治市を地盤とする参議院議員、山本順三氏を加えた四人が一堂に会している。「着実に獣医学部新設に向けたレールは敷かれていた」(同誌)という見方に間違いなさそうだ。

こうしてみると、加計学園の獣医学部新設は、安倍・下村コンビの「合作」ともいえる。

加計学園の獣医学部1校の新設で文句をつけられるのなら「地域に関係なく2校でも3校でもどんどん認めていく」と驕り高ぶる安倍首相の姿勢に、東京都議選で有権者が「ノー」を突きつけたのだ。

落選した都議たちの怨嗟の声を、下村氏が都連会長を辞任するだけでかわし、安倍首相をはじめ政権中枢の面々は敗戦に神妙な顔つきながらも、「しょせん地方選挙のこと」とばかりに責任逃れを決め込んでいる。稲田防衛相などは「厳粛に受け止めたい」以外の言葉を失ってしまったようである。

とはいえ自民党も、さすがにこれまでのように強気一辺倒というわけにはいかず、前川喜平・前文科省事務次官を参考人招致し野党の求める閉会中審査を行うことを決めた。

だが、日程をわざわざG20で安倍首相が外遊中の7月10日とし、逃げ切りをはかろうとする。やることが常に姑息である。

帰国後に安倍首相出席のうえで必要なだけ開会すべきであろう。真相不明なまま幕引きをさせてはならない。

側近やお友達におだてられ「裸の王様」になってしまった安倍首相。かつての自民党なら確実に「安倍おろし」の風が吹き始めているはずだ

佐川宣寿と前川喜平

 麻生財務相は4日、佐川宣寿理財局長を国税庁長官に任命した。

「行政文書はすべて処分した。違法なことは何もしていない」。森友学園の国有地払い下げを巡り、国会で何を聞かれても杓子定規な強弁を繰り返したあの人が、国民から税金を集める役所のトップに立つ。

 首相官邸は、この人事で大きな間違いを2つ犯した。

 第一は、佐川氏を国税庁長官にした人事判断そのもの。

 第二は、東京都議選に現れた潮目の変化に対応することもなく、火に油を注ぐ人事を漫然と行ったことだ。

財務省の「忖度」を知らぬ存ぜぬで
押し通した佐川氏が国税庁長官に

「森友学園の国有地の話は2月以降、国会でたびたび質問を受けたのに対し、佐川局長以下、国有財産行政を担当する理財局が丁寧な説明に努めてきたと認識しております。そういう意味では私どもとしてはきちんと対応してますんで、特に瑕疵があるわけでもありません。佐川はこれまでも国税庁次長や大阪国税局長やら、税の関係をいろいろやっていると記憶していますんで、そういった意味では適材だと思う」

 朝日新聞電子版に載った麻生財務相のコメントだ。答弁は丁寧、過去に国税の要職を経験している、だから適材適所の人事というのである。

 佐川氏の答弁を「丁寧な説明」と言う感覚には驚くしかない。

 9億円の土地を1億円で売った根拠を聞かれても「適正に処理した」と繰り返した。交渉経過を明らかにすることを求められても「文書が残っていない。廃棄された」と言い張った。

 行政文書の保管は、後でもめ事が起きた時経過を確かめたり、行政が適切に行われたか後に検証できるようするためのものだ。交渉経過や応答記録は文書として残す。それが役所の流儀である。「処分した」は、証拠隠滅さえ疑われる行為である。それを違法としない財務省令があるなら、国民の監視の眼をかいくぐって財務省が勝手に作った「抜け穴」である。

 近畿財務局が森友学園を優遇したことは、当事者である籠池同学園理事長が証言している。財務基盤が弱く小学校新設の認可さえ怪しい森友学園に、国有地を払い下げることには無理があった。格安で賃貸し、設置認可に用地所有が条件となると驚くべき安値で払い下げた。近畿財務局の職員が大阪府に足を運び、設置認可の後押しをしたと見られるような行動までしている。

 この学校は安倍晋三記念小学校として構想が動き出した。昭恵夫人が森友学園の教育方針を絶賛し、安倍氏が首相になると財務局も無視できなくなったのだろう。

 本連載3月17日付「なぜ財務省は森友学園に通常あり得ない厚遇をしたのか」に書いたように、消費増税延期や軽減税率導入などで官邸に押しまくられた財務省は「安倍融和策」として森友の小学校建設に協力した、と見ると分かりやすい。

 行政権限の一端を使って恩を売り、「仲良し」になって省の方針に協力してもらう、という手法は財務省の得意技でもある。

 予算・税制から国有財産まで強力な権限を握る財務省だからできる芸当でもある。

 交渉記録が明らかになれば、森友学園の側に立って動いた財務局の実態が浮かび上がったことだろう。首相夫人の「私的な活動」で行政が捻じ曲がり、「お友達」は特別扱いだったことを、国民は具体的に知ることができただろう。

あからさまな論功行賞
組織を守った佐川氏は「官僚の鑑」か

 財務省関係者によると「佐川局長の頑張りで防衛線が守られた」という。

 頑張りとは、木で鼻を括ったような答弁を繰り返し、野党の追及から逃げ切ったこと。内部を引き締め、加計学園で文科省が演じたような文書流出もなく事態を鎮静化させた。その結果、財務省・財務大臣の立場は守られ、首相夫妻に飛び火することもなかった。

 テレビ中継で大写しされながら、筋の通らぬ屁理屈を滔々と述べる汚れ役を引き受けることで、佐川理財局長は組織防衛を貫いた。「官僚の鑑」である。国税庁長官として遇されるのは当然――。これが財務省の論理である。

 公務員は誰のために仕事をするのか。

「官僚は政治の僕(しもべ)」という言葉がある。霞が関の官僚はスーツ姿で仕事をしているが、軍隊でいえば「制服組」と同じだ。専門家集団ではあるが選挙で選ばれたわけではない。シビリアンコントロール(文民統制)が必要で、各省に大臣・副大臣・政務官など政治家が配置されている。

 中国は、共産党が政府を指導しているが、日本も同じ構造で、違うのは政治家が選挙で選ばれるか、である。

 官僚は政治家の統制下にある。その指示を無視して勝手な行動は許されない。その点から言えば佐川理財局長が「官僚の鑑」なのだろう。

 問題はシビリアンとしての政治家にある。いつも正しい判断をするわけでない。誤った判断をすれば選挙で首をすげ替えられる、といっても個別の判断や政策は選挙の争点になりにくい。強い政権が長く続けば、驕りが生じ「権力の私物化」が起きやすい。

 森友学園も加計学園も、起こるべくして起きた権力の「緩み」「暴走」だろう。シビリアンが陥る「権力私物化」を間近に見る官僚が取った行動は、財務省と文科省で真逆だった。

公平感覚に疑問の人物が徴税トップ
「安倍政権は反省していません」

 軍隊組織のように皆が同じ方向を向いて秩序を守ったのが財務省だ。見ようによっては、権力者の意向に沿って「カラスは白い」と言い張って組織防衛を果たした。

 強い権限を握る役所には天下りを含め処遇するポストはたくさんある。忠誠を果たせばご褒美がもらえる、という分かりやすい図式を示したのが佐川氏の人事だ。異論があっても表面化させない求心力の背後には強力な人事権がある。

 森友学園は、籠池理事長の「自爆公表」で首相夫人による介入があらわになった。傷口をふさいだのが財務省の鉄壁の守りだった。

 籠池氏を補助金詐欺で逮捕すれば一件落着と考えている人がいたかもしれない。そんな気の緩みが「第二の誤り」を犯したのではないか。

 佐川国税庁長官の人事は、霞が関・永田町では「当然のこと」と受け止められても、有権者から見れば「安倍政権は反省していません」と言っているように映る。

 有権者は事の真相を確かめることはできないが、籠池氏の言っていることと首相の説明のどちらに分があるかは理解できる。

 国税庁長官人事は、「逃げ切ったら勝ち」と宣言したに等しい。徴税の長官に公平感覚に乏しい人物を据える。私たちは、こんな人に納税申告書を提出するのだ。

 財政の現状を見れば、税金は取りたてて集めればいい、という時代ではない。高齢社会の到来や人として暮らしを維持する行政サービスは増えるばかり。負担を分かち合うシステムをどう作るか。有権者の理解を得ない限り先に進めないところまで来ている。

 負担を求めるなら、税金はフェアで透明な使われ方でなければ納得は得られないだろう。「納税者より権力者に顔を向ける官僚」のアイコンのようになっている氏を徴税のトップに据える感覚を疑う。

 審議官以上の官僚人事は内閣人事局の決済が必要だ。政治任用という。役所の事務方が原案を作り、官邸が当否を政治的に判断する。局長は萩生田光一官房副長官。国税庁長官人事はここで決まった。

 通常なら財務省の論理もありだろうが、都議選で示された民意で状況は変わった。モリカケ疑惑に有権者は政権にNOを突き付けた。論功行賞の人事など国民は納得しないだろう。政治任用なら、人事を差し替えるくらいの周到さが必要ではなかったか。イエスマンばかりを集めた官邸は国民の怒りに鈍感すぎる。

文科省では前次官と現役官僚が反旗
国民にとって“一流の官庁”はどちらか

 変化は中心から遠いところから起きた。反乱は霞が関で「三流官庁」などと言われた文部科学省から起きた。

 加計学園の獣医学部新設で、行政がねじ曲げられたことを示す内部文書がメディアに流出した。官邸は「怪文書」と取り合わず、文科省も調査したが見当たらない、と否定。そこに登場したのが前川喜平前文科次官である。

「総理のご意向」などと書かれた文書は存在すると明かし、「あるものをないとするのはおかしい」と官邸の対応を批判した。

 官僚には守秘義務が課せられ、在職中に知った秘密は退職後も漏らしてはならない、とある。公務員法違反という批判を受けながら、前川氏は「秘密であっても、行政が歪められた事実があるなら国民には知る権利がある。権力は私物化される恐れがある」と政権に対峙した。次官まで上り詰めた官僚が政権を真っ向から批判するのは極めて珍しい。安倍一強に内部から反撃する一矢である。

「官僚は政治家に仕えるのが仕事だが、政治家の後ろにいる国民が主権者だ」と前川は、政治家が誤りを犯したら国民目線で是正を迫ることの必要性を説いた。加計学園の獣医学部新設は、行政が行うべき認可条件の吟味をすっ飛ばし、政治判断で決着された、と明かした。

 前川の背後には、名を伏せてメディアに証言する現役の文部官僚が多数いる。次の人事で不利益な扱いを受けることを覚悟で一歩踏み出した人たちだ。「文部行政に係わりたくて」「世の中に役立つ仕事をしたい」という思いで仕事についている人たちだ。一流官庁とされる財務省では見かけない役人だ。

 その象徴が二人の行政官だろう。なにを聞かれても「適正に処理した」と言うだけで説明をしない佐川宣寿。行政の在り方を諄々と説く前川喜平。どちらが「国民の官僚」なのか、見比べれば明らかだ。

 権力に寄り添った佐川氏は国税庁長官に出世し、弓を引いた前川氏は「出会い系バーに出入り」と人格攻撃まで受けた。

 あまりにも分かりやすい「権力の身勝手」が自民党大敗という都議選の結果となって表れた。まずは一件落着、ではない。潮目は変わった。新たな蠢動がこれから始まる。

2017年7月6日木曜日

神社本庁「恐怖政治」の実態

地元の神社には「町内会費」からお金が流れている

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神社本庁「恐怖政治」の実態、地方の大神社で全面戦争も

2017.7.5 週刊ダイヤモンド編集部

“お江戸”の大神社が6月、全国8万社の神社を束ねる「神社本庁」からの離脱を決定した。片や、地方では神社本庁と地元の“全面戦争”も勃発。特集「瓦解する神社」最終回の第3回は、本庁で強まる恐怖支配に迫る。(週刊ダイヤモンド・ダイヤモンドオンライン編集部 「瓦解する神社」取材班)

「深川の八幡さま」として知られる富岡八幡宮(東京都江東区)が6月中旬、神社本庁(以下、本庁)からの“離脱”を決めたことが、週刊ダイヤモンド・ダイヤモンドオンライン編集部「瓦解する神社」取材班の取材で分かった。宗教法人法に基づく東京都の認証手続きを経て、早ければ9月までに離脱が認められる。


 神社本庁からの離脱を決めた富岡八幡宮

 富岡八幡宮は、大相撲の起源とされる「江戸勧進(かんじん)相撲」の発祥地で、江戸三大祭、「深川祭」でも有名な“江戸”を代表する神社の一つ。18代宮司の故・富岡盛彦氏はかつて、本庁事務総長(現在の総長)だった人物だ。

 それだけに、ある本庁関係者は「明治神宮が2004年に本庁から離脱(10年に復帰)したとき以来の衝撃。誰も得をせず、神社界全体への余波も大きい」と嘆く。

 どうして、こうした“最悪”の事態に陥ってしまったのか。

 本庁秘書部は「答えることはない」と取材を拒否したが、事情に詳しい神社関係者は「直接的な理由は、富岡八幡宮の宮司人事について、責任役員会の具申を本庁が無視し続けてきたため」と明かす。実際、富岡八幡宮では、トップを宮司“代務者”が6年以上も務めているという大手神社としては異常な事態が続いている。

 宮司の人事は、氏子などから選出された3人以上の責任役員のうち、代表役員(神社の場合は宮司)を除いた責任役員の推薦(具申)をもとに、神社本庁(正確には「統理」)が任命すると神社本庁庁規、神社規則に定められている。

 それが、富岡八幡宮の場合、「先代宮司の引退後、長女が代行役の『宮司代務者』に就いた。その長女を正式に宮司にしようと、13年から今春まで合わせて3回具申したものの本庁側が認めず、先延ばしされ続けてきた」(前出の神社界関係者)という。



 その理由について、本庁と富岡八幡宮の双方に対し、様々な憶測が飛び交う。真相はさておき、関係者が共通して危惧するのは、こうした“大神社”と本庁の確執から富岡八幡宮のように本庁を離脱する大神社が近年、相次いでいることだ(表参照)。

 とりわけ、本庁関係者が「富岡八幡宮以上に頭が痛い」という問題が勃発しているのが九州・大分県だ。

大分の宇佐神宮では
本庁と全面戦争に発展

 大分県宇佐市の宇佐神宮。祭神・信仰別の神社数で全国4万社あまりという神社界の“最大勢力”である「八幡宮」の総本宮で、伊勢神宮に次ぐ有力神社として出雲大社や明治神宮などと共に名が挙がる有名神社である。

 宇佐神宮を地元で支え続けてきた県神社庁宇佐支部が今年5月、氏子などで構成される支部総代会総会で、前代未聞の決議を行った。

 その中身は、「高圧的、独善的な宮司に関係修復をする心は皆無」と宇佐神宮の新任宮司を批判し、宇佐神宮の祭典や、遷宮に対する氏子への寄付要請を一切拒否することなどが盛り込まれた事実上の“絶縁状”だ。こうした事態に、県の神社関係者、本庁関係者は「本庁と大分の全面戦争の様相だ」とため息をつく。


 大分県神社庁宇佐支部は総代会総会で、前代未聞の決議を行った

 “戦端”は昨年2月、宇佐神宮に新たな宮司が着任したことで開かれた。

 新任宮司とは、今特集「瓦解する神社」第1回の記事(「神社本庁で不可解な不動産取引、刑事告訴も飛び出す大騒動勃発」)で、疑惑の不動産取引を主導した本庁幹部の1人とされる前総務部長の小野崇之氏、その人だ。

 本題に入る前に、宇佐神宮で起きた宮司職を巡る過去のいきさつを説明しよう。

 時計の針を08年に巻き戻す。先代の宮司が亡くなったため、世襲家である到津家で唯一の末裔となった女性が急遽、神職の資格を取得。その上で、女性が宮司になるまでの“中継ぎ役”として、当時の県神社庁長が宮司を務めていた。だが、この年、その中継ぎ役がこの世を去ってしまったのだ。

 宇佐神宮の責任役員会は、その死の直前、女性を新しい宮司にすべしという具申を行ったが、本庁側は女性の経験不足を理由に拒否し、またも当時の県神社庁長を特任宮司(任期3年程度)として任命する。

 これを不服とした女性が09年に本庁に離脱届を叩きつけ、10年には宮司の地位保全を求めて提訴する。ところが、13年に最高裁で敗訴が確定し、翌14年に女性は宇佐神宮から解雇されてしまう。この間、社務所内で小競り合いも起き、女性がけがを負わされたとして告訴する事態まで起きている。

 確かに、大分県内外の神社関係者からは「女性も神職としての人格に難があった」という声は少なくない。

 その一方で、南北朝時代から続く到津家は出雲大社の千家家、阿蘇神社の阿蘇家と並ぶ家格とされ、歴史と伝統を重んじる地元の支持が高かったことも事実だ。そして、「性別がもし男性であったならば、結末は違ったはず」(複数の関係者)という声も多い。

 そして15年末、今度は宇佐神宮の氏子総代会が、前出の特任宮司(宮司に昇格済み)の能力欠如を理由とする解任嘆願書を本庁に提出。16年2月には、この宮司も自ら退職願を出し、受理されたことを受けて、同月に本庁が後任の新たな宮司として送り込んだのが、小野氏だった。

天下り宮司とのバトルで
祭りの寄付が半分以下に激減

 そして、現在――。

 取材班は前述の支部総代会総会の決議について、小野氏に見解を求めたが、小野氏は弁護士を通じて、「事実について与り知らぬ」と書面で回答してきた。そこで、本庁と県神社庁、支部の各関係者の証言から何が起きたのか紐解いてみる。

 小野氏の宮司就任に対し、「地元の人間を宮司にしたい」との思惑があった支部は、当初から反対の姿勢だった。ところが、当時の宇佐神宮の責任役員3人のうち、2人が小野氏の就任を認めたことで潮目が一変したという。

「この2人は地元・宇佐の人間ではないことに加え、本庁に呼び出された直後に小野氏就任の賛成に転じた。しかも、宇佐神宮の宮司人事は“全会一致”が原則だったのに、それを覆して多数決による“強行採決”に踏み切るなど、全てが異例づくめだった」(支部関係者)

 それでも着任した小野氏に対し、支部の幹部が16年3月、あいさつに出向いたところ、小野氏から、支部が反対したことに対する作成済みの謝罪文を提示され、それに対する署名・捺印とともに、宇佐神宮内にあった支部事務局の退去を求められたという。

 その際、小野氏が「自分が宮司となった以上、支部は出て行ってもらいたい。宇佐神宮の神職は支部会員にはさせない。今後は支部との関係を断つ」などと述べたため、当時の支部長が激昂したとされる。

 ただし、これらの経緯については「小野氏は『謝罪文は支部側から提出された』、『支部の方が自ら出て行った』などと周囲に説明している」(本庁関係者)ことから、互いの主張に食い違いがある。

 とはいえ支部は、関係改善を引き換え条件に一旦は謝罪要請に応じ、事務局も移転させた。だが、小野氏への反発が支部内や氏子の間で日に日に強まったため、「小野氏の求めには今後は一切の協力をしない」と姿勢を転換。同年5月の総代会総会では、7月末に開かれる宇佐夏越祭(御神幸祭)への協賛金(氏子による寄付金)の取りまとめ中止を決議した。

 その結果、例年は支部傘下の約200社から寄せられていた1000万円以上の協賛金が、昨年は半分も集まらなかったとされる。

「地元で生まれ育った神職たちは地域の信用を集める人々。氏子がどちらの言い分を信じるかは明らかだ」と市関係者は言う。

 片や、宇佐神宮も6月時点で、従来は支部を通じて納入する神社負担金や神職負担金(今特集の第2回の記事「神社本庁の『政治力』と『資金力』、不気味がるほどではなかった!」を参照)を、「根拠となる規定がない」などとして支払いを拒否。県神社庁からの請求にも応じていないという。

 さらに今年6月。“小野”・宇佐神宮を巡るいざこざは、行政や地元商店街にも波及する。宇佐神宮が、自らが所有する土地に新たな有料駐車場を建設する、と突如発表したのだ。


 宮司人事をめぐって、泥沼化している宇佐神宮

 これまでの駐車場は、市が出資する第三セクターの所有で、参道沿いの地元商店街入り口の手前に位置していた。ところが、新たな駐車場ができれば、参拝客は商店街を通ることなく境内に入ることができる。そのため、地元商店街には「客足が遠のく」と動揺が広がっている。

「宇佐神宮の説明では『参拝客の利便性向上のため』という名目だが、支部との断絶で協賛金が減ったことで自分の新しい財布が欲しいのだろう」と皮肉るのは別の市関係者だ。

 その上、宇佐神宮は新たな駐車場の整備費用の全額と、土地代の通年の賃貸契約を三セク側に求めているとされ、困った三セクの社長である市長が直接交渉に臨み、通年契約する代わりに、宇佐神宮にせめて整備費用の一部を負担するよう求めたという。ところが、宇佐神宮側はこの代替案も拒否。交渉は暗礁に乗り上げている。

 別の市関係者は「正月や夏越祭などの繁忙期は、三セクが宇佐神宮から臨時駐車場を借りていたが、先代宮司までは『地元から儲けるわけにはいかない』として初穂料のみだった。ところが、小野氏が来てからは一変。1日当たり5万円程度を請求され、大赤字だった」と憤る。

“地元”の宇佐神宮が
“本庁の”の宇佐神宮に 

 片や、小野氏の矛先は支部に止まらず、県神社庁にも向けられている。

 今年4月、小野氏から県神社庁長宛てに『匿名文書の配布に関する申し入れ』と題する抗議文が送付された。この「匿名文書」とは、今特集の第1回で取り上げた疑惑の不動産取引について、小野氏らの関与をほのめかす複数の文書を指すと推測される。

 小野氏は、そうした匿名文書が、県神社庁理事会で配布されたことを問題視。抗議文で「配布されたことが事実であれば、(中略)法的責任についても重大な疑義を生じる」とし、「貴庁(県神社庁)の対応に応じて、相当な措置を検討させて頂く」と結び、対抗措置をほのめかす。だが、取材班の取材には、小野氏側は書面で、名誉棄損による県神社庁長への告訴の可能性について否定した。

 この騒動に、“元締め”である本庁は何をしているのかというと、やはり小野氏と歩調を共にする。

 小野氏のかつての上司、田中恆清総長は5月、これまた県神社庁長宛ての文書で、「当該文書(匿名文書)は事実と異なる内容であることは言を俟(ま)たないが、何故、貴庁(県神社庁)役員会に於いて配布されたのか甚だ疑問を禁じ得ない」と、本庁で現在進行中の調査委員会の目的を否定するような文言と合わせて非難したのだ。

 県神社庁関係者は、「匿名文書は県神社庁宛てに送付されてきたので、規則に基づいて役員会で対応を協議するため配布しただけなのだが…」と苦渋をにじませる。

 一方、前出の市関係者はこの現状にため息を漏らす。

「地元の宇佐神宮が今は『本庁の宇佐神宮』になってしまった。かつて宇佐神宮の責任役員が『これは本庁の乗っ取りだ』と言っていた。当時は真に受ける者は少なかったが、その予言通りになった。初めからオール宇佐態勢で臨めばよかったのだが、後の祭りだ」

懲戒処分規定を改定
締め付けを強化へ

「本庁に入るということは、全国の神社の人事権を掌握するということ。どこの神社にどんな空きのポストが出るのか、どんな問題を抱えているのか、全て把握できる」



 かつて神社界のある重鎮は、本庁の人事介入に起因する騒動が各地で頻発する背景について、こう指摘した。

 しかし、本庁職員が大神社の宮司人事に介入するのはなぜなのか。その理由は、本庁職員が背負う“宿命”にあるようだ。

「本庁職員は、神社の次男や実家が神社ではない者が多い」と明かすのは別の本庁関係者だ。

 各神社のトップ、宮司は伝統的に世襲制。しかも、地方ほどその傾向が強い。それゆえ、嫡男が継ぐことが基本で、次男以下は実力があっても宮司になれず、やむなく本庁に入庁するケースが多いという。給与も公務員並みで、退職者も後を絶たない。

 対して、神社界の“大企業”とも言える「別表神社」の宮司ともなると、年収は本庁職員をしのぐ。さらに一国一城の主として、地元の名士に仲間入りもできる。それゆえ、本庁幹部職員の定年退職後の天下り先として、「数少ない大神社の宮司ポストが狙われている」と複数の関係者は言う。

「今後、宇佐や富岡のような本庁による人事介入がさらに加速するのではないか」(複数の神職)――。

 昨年7月、本庁職員だけでなく全国の神職が震え上がったのが、70年ぶりとなる本庁の「懲戒規定」の抜本的な見直しだ。見直しを進めた中心人物は、小野氏と共に疑惑の土地取引を主導したとされる本庁のS総務部長(当時・秘書部長)だ。


 70年ぶりに見直された本庁の「懲戒規定」が波紋を拡げる

 その骨子を一言で言えば、厳罰化と、法廷闘争を視野に入れた懲戒対象の具体化。とりわけ、本庁職員や神職の間で懸念されているのが、懲戒対象に盛り込まれた「その他、神職としての資質に欠ける行為」の項目だ。

 しかも、「(施行の)以前に発生した事件についても適用する」と、憲法や労働法などに規定された「不利益不遡及の原則」(過去にさかのぼっての懲戒処分は不可)に抵触しかねない附則まで存在する。

  複数の本庁関係者は「体制派の意に沿わない職員のみならず、神社の宮司や神職を適当な口実をつけて懲戒処分にしてしまう可能性が高まる」と口をそろえる。そして、「最も恐ろしいのが、宮司を免職して自分たちに都合のいい宮司を送り込むこと」(別の神社界関係者)だ。

「解任された宮司が裁判で処分の無効を主張しても、規定の改正で、本庁側は『神職の資質に欠けたから免職した。神職の資質について裁判所は判断できるのか。宗教への不当介入ではないか』と主張して、裁判所の介入を拒むことが可能となった」(同じ関係者)。

 ある重鎮の神職は言う。

「神社本庁職員といえば、昔は国家公務員でいうキャリア組のような存在で、部長級ともなれば人格面でも学識面でも群を抜いていた。そのため、宮司の後継者問題に悩む地方に乞われて赴任していったものだ。だが、今ではその慣例を逆手に取り、天下り先として利用しているとしか思えない」

震災時の不祥事にも
小野氏の“影”

 東日本大震災の発生から間もない11年6月、週刊ダイヤモンド編集部と時事通信の同日報道により、明るみとなった本庁の不祥事がある。

 当時、伊勢神宮が、天皇家に代わって栽培する神事に欠かせない“神の米”、「御料米(ごりょうまい)」を被災地支援のために本庁を介して送ったところ、本庁がその一部を伊勢神宮や被災地に知らせないまま、職員に配ってしまったというものだ(『週刊ダイヤモンド』2011年7月2日号「仏教・神道大解剖」106ページ、ダイヤモンド・オンライン「消えた被災者支援用の“神のコメ” 行方は神社本庁職員の胃袋へ」参照)。

 実は、当時の記事では触れなかったが、「御料米の職員配布を決定し、これが露見しかけると全職員に箝口令を強いた人物が小野氏」(複数の本庁関係者)だ。

 当時の報道からほどなく、オフレコ取材の際には口をつぐんだある本庁関係者は、「報道は全て事実。(取材時は)小野氏が怖くて本当のことが言えなかった」と打ち明けた。

 報道後、釈明に追われた小野氏は「報道内容に事実誤認がある」と関係各所に文書を配り、火消しに走った。ところが、御料米が届けられるはずだった当の福島県神社庁が、小野氏を名指しし、小野氏の釈明内容こそ事実誤認であり、「極めて遺憾」、「貴職(小野氏)による対応への猛省を要望」するという激しい抗議文を送付した。小野氏はその年、減給処分を受けている。

 別の本庁関係者は「小野氏の行動は、伊勢神宮ひいては天皇家に対する冒涜だった」と今も怒りを覗かせる。本庁職員の中には、配布された御料米を、畏れ多くて食べることも捨てることもできず、6年経った今も、保管し続けている者が少なくないという。

「本来、神職にとって争い事は全て『穢れ』。ましてや、司法の場での争いなど最も忌避すべきこと。だが、その規範たるべき本庁が内外で起こす昨今の世俗的な騒動を見ていると、怒りを通り越してむなしくなる」と、ある本庁関係者は吐露する。「本庁の傘下にいてプラスになることは一つもない」(大神社宮司)という声が日々高まる中、神社界を束ねる神社本庁はその存在意義を失いつつある。

 そして今月1日。神社本庁の年度初めに当たるこの日、新たな人事が発令された。

 神社界関係者の耳目を引いたのは二つの人事。その一つが、今特集の連載第1回で“予測”したように本庁前財政部長のK氏が、兵庫県の大神社のナンバー2、権宮司に“栄転”したこと。そして、もう一つが、神奈川県の大神社に“中途採用”された「期待の新人」(別の本庁関係者)が、小野氏の子息の名であったことだ。配属先は父の前職と同じ総務部だった――。














これから勉強します 党の指示に従います

都民ファーストの当選者たちの派手な眼力(めじから)をテレビで見る
スビリッチャル系とかいろいろといると報道されている
とても場違いな感じがする

そして
これから勉強します
党の指示に従います
などと答えていて
いつもと同じチルドレンの光景である

日本獣医師会会長インタビュー

本紙単独インタビューに応じる蔵内勇夫・日本獣医師会会長=6月26日、福岡市博多区

 日本獣医師会の蔵内勇夫会長は西日本新聞とのインタビューで、学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設に向け「あの手この手で根回しみたいなこともあった」と証言した。主なやりとりは次の通り。

 -獣医師は不足しているのか。

 「全体として充足しているし、将来的な需要も増えない。最もいい例は犬。日本で1千万頭くらい飼われているが、15年後には600万~700万頭に減るといわれている。開業獣医師の大半はペットを診察している。犬が減るのに獣医師を増やしてどうするのか」

 -学部新設は獣医師の都市部偏在を変えることにならないか。

 「国家資格を取って、処遇の悪い場所で働くはずはない。偏在解消を図るなら、まず獣医師の処遇改善を行うべきだ」

 -昨年11月に決定した「広域的に獣医学部が存在しない地域に限り新設を認める」との政府方針により、事実上加計学園に事業者が絞られたとの指摘がある。安倍晋三首相は国会で「獣医師会の意見に配慮した」と答弁したが。

 「規制緩和が決まった後は、確かに『1校にして』とお願いした。新設を回避できないなら、せめて1校に限るべきだと思ったからだ。しかし、それ以前はそもそも新設に反対で、要望したことはない」

 -この時点で、事業者は加計学園に絞られたと思ったか。

 「思った。複数の大学関係者から『加計が準備している』と聞いていた。あの手この手で根回しみたいなこともあった。加計になるんだなと分かっていた」

 -文部科学省の前川喜平前事務次官は「行政がゆがめられた」と言っている。

 「特区で強引に大学をつくることは、文科省と獣医師会が取り組んできた既存大学の改革の流れに逆行する。行政がそこでゆがめられたというのは当然だ」

 -首相は獣医学部新設について「全国展開を目指す」と明言したが。

 「特区そのものに反対するわけではないが、動物の命を守り人の健康を支える獣医学と都市開発の規制緩和を同列に論じるのはおかしい。学術は特区になじまない。それに教師をどうやってそろえるのか。全国展開できるとは思えない」

    ◇      ◇

■県政界の有力者 蔵内氏 麻生氏と協力も

 日本獣医師会の蔵内勇夫会長(63)は8期30年にわたり福岡県議を務め、県政界の有力政治家としても知られる。

 2015年に自民党県連会長に就任。昨年10月の衆院福岡6区補欠選挙では、県連推薦候補の長男を麻生太郎副総理兼財務相とともに支援したが、菅義偉官房長官らが支援した鳩山二郎氏に敗れた。

 日本大農獣医学部卒。県獣医師会長や県動物福祉協会理事長を歴任し、10年には九州大大学院で博士学位も取得。13年に九州から初めて日本獣医師会長に選出された。

 同じ福岡県出身の横倉義武・日本医師会長と連携し、日本初となる世界獣医師会と世界医師会の合同国際会議を計画。昨年、北九州市で開催を実現させた。

=2017/07/04付 西日本新聞朝刊=

オバマの場合

オバマの演説に1人のトランプ支持者が乱入し、トランプを称賛するプラカードを掲げる。
聴衆が腹を立て会場は物々しい雰囲気になったが、オバマは「我々の国は表現の自由を尊重する。彼に敬意を」と呼びかけ、和やかな雰囲気を取り戻した、という出来事。

オバマは途中、“don't have to worry”(心配無用、気にしなくていい)という自分の呼びかけが乱入者を小馬鹿にしたように聴衆に受け取られたことにその場で気付き、一瞬で”respect”を三つ出して彼をフォローしている。

ーーーーー
アーノルド・シュワルツェネッガーがカリフォルニア州知事選挙運動中に反対派から生卵を投げられた時にそうした行為も「表現の自由」と述べ「ついでにベーコンもくれよ」と切り返した

金田大臣が都議選自民大敗についてコメントしていたが やはり意味不明

金田大臣が都議選自民大敗についてコメントしていたが
やはり意味不明
いやはや、周囲も困っているだろう

「こんな人たち」

 「こんな人たちに負けるわけにはいかない――」。安倍晋三首相が東京都議選の応援演説で、自らを激しく批判していた人たちを前に発した一言が波紋を広げている。多様な世論に耳を傾け、意見をまとめ上げる立場の最高権力者が、有権者を敵と味方に分けるかのような発言。「丁寧に説明する」と強調していた首相の言葉はどこへ行ったのか。(岡戸佑樹、仲村和代、田玉恵美)

首相演説に「辞めろ」「帰れ」の声 都議選で初の街頭に
 安倍首相の発言は、都議選の投開票日前日の1日夕、東京・秋葉原の街頭で行われた自民候補の応援演説の場で出た。秋葉原は首相が国政選挙の演説の締めくくりに選ぶ「聖地」だが、都議選で初の街頭演説となった首相の演説の最中、聴衆の一部から「帰れ」「やめろ」コールがわき起こった。

 すると首相は、連呼している人たちの方向を指さし、「憎悪からは何も生まれない。こんな人たちに負けるわけにはいかない」などと反論した。

 首相が指さした聴衆は、首相らが乗った選挙カーの向かいで、日の丸を振る自民支援者らに取り囲まれるように陣取っていた。「安倍やめろ」と書かれた横断幕を広げたり、安倍政権を批判する言葉が書かれたプラカードを掲げたりもしていた。ツイッターなどで参加を呼びかける動きがあったという。通りがかりの人の中にも、一緒に「やめろ」などと声を合わせる人もいた。

 基本的に「やめろ」コールが起きている最中でも、マイクを通して首相の声を聞き取ることができたが、抗議している人たちの近くでは、聞きづらかった可能性はある。

 菅義偉官房長官は3日の記者会見で「(首相の発言は)極めて常識的な発言じゃないですか」。4日の会見でも「総理が選挙で政策を訴えようとしている時に、妨害的行為があったことは事実じゃないか」と話し、首相の発言は問題ないとの認識を示した。

■対照的なオバマ前大統領

 「国家のかじ取りをつかさどる重責を改めてお引き受けするからには、丁寧な対話を心がけながら、真摯(しんし)に国政運営に当たっていくことを誓います」。安倍首相は民主党から政権を奪い返した直後の国会でこう語っていた。また、6月30日の東京都内での演説でも「売り言葉に買い言葉、私の姿勢にも問題があった。深く反省している」と述べたばかりだった。それなのに、反対派とはいえ、有権者に対し、「こんな人たち」という言葉を向けた。

ーーー
「こんな人たち」と言われてしまいましたね

2017年7月4日火曜日

すごい面々

この数時間後、候補者中村氏が自民党執行部批判。

安倍首相がいつ原稿をめくっているか

通常国会が6月18日に閉会したところ、6月19日(月)18:00~安倍首相が記者会見を行いました。各種世論調査で支持率の急落が伝えられた後なので注目はしていましたが、支持率急落の要因の一つにもなっていると思われる共謀罪(政府がテロ等準備罪と称するもの)法案が参議院の委員会採決すら省略されて本会議で可決される状況についてはほとんどテレビ中継しなかったNHKが首相の記者会見は丸々中継したので、その点をまず驚きました。
記者会見の内容について、評価は様々でしょうが、筆者は報道機関各社の記者の質問の手ぬるさにとにかく驚きました。そう思っていたところ、ツイッター上で、安倍首相の発言には全部カニングペーパーがあったのではないか、という旨の指摘を見つけたので、そんなことあるだろうか、と思って政府のサイトで安倍首相の記者会見の動画を見返してみました(こちらで見られます)。安倍首相の会見については政府自身が文字起こしをしており、何を発言したのかも分かります。

安倍首相がいつ原稿をめくっているか観察してみた

安倍首相が原稿に目を落としている時間をカウントする気力はさすがにありませんでしたが、安倍首相がカニングペーパーと思われる原稿をめくっているタイミングを計測するのは比較的容易です。そこで、どのようなタイミングで原稿をめくっているのか、計ってみました。表中、時刻は、政府が公表している安倍首相の記者会見の時刻を示します。安倍首相の発言は赤、カニングペーパー関係の動きをオレンジ色、司会の発言を緑、記者の質問を青で表してみました。
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記事に掲載できる画像サイズの関係で便宜的に前半と後半を分けます。
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評価

安倍首相は入室した時点で何ももっていないのに、演台上に黒ファイルの原稿(カンニングペーパーらしきもの)が用意されています。安倍首相はプロンプター(安倍首相の両脇にある、ドラえもんのタイムマシンの角部分のような形状をした透明のプラスチック板。原稿が投影されます)を用いた冒頭発言のあと、プロンプターを下げる演出をしています。なお、筆者は、細川護煕元首相がプロンプターを初めて使った首相と記憶しており、なにやら懐かしい道具です。安倍首相が冒頭発言中にやたら左右に見得を切るのも実はプロンプターを見るためと思われます。
そして、記者の質問に移った後、質問をする記者はすべて政府の側の司会者が指名しました。安倍首相は素手で入室しており、冒頭発言の後にプロンプターをわざわざ下げているので、記者の質問にぶっつけ本番で答えているようにも見えます。ところが、良くみると確かに、かなりの割合で原稿に目を落として発言をしていますね。しかも、よく観察していると、上記の表で分かるように、安倍首相がカニングペーパーらしき原稿をめくるタイミングは、きれいに、(1)安倍首相自身の発言の終了時、(2)安倍首相の発言中に発言内容が次の話題に移行するとき、(3)記者の質問がされているときであり、要するに、次の安倍首相の発言に備えるべきタイミングです。成長戦略については、発言中に原稿をめくっていますが、これは、安倍首相の発言が長かったときに発言のかなり後半になってめくっており、カニングペーパーらしき原稿一枚に発言概要が収まらなかったからだとも考えられます。
そして、カンニングペーパーらしき原稿は該当箇所を探すというより、めくる動作の度に一枚ずつ安定してめくっているように見えます。記者たちの質問が任意のぶっつけ本番のものである場合、安倍首相がこのようにタイミング良く、一枚ずつめくっていくことは中々考えがたいように思います。安倍首相自らの回答終了時にめくった原稿をその後の記者の質問でそのまま読んでいるように見える場面もあります。最後の場面などは、安倍首相がめくる動作をしたところ原稿に次のページがなくて、司会が終了を宣言する前なのに「ああ、終わった」感すら漂います(40:03)。そして司会の終了宣言のあとに黒ファイルを閉じます(40:07)。



一方の記者からの質問について、幹事社の質問で驚いたのは、今国会を総括するような質問をしているのに、国会前半で大問題になった南スーダンPKOに関する防衛省の日報隠ぺい<註:訂正しました>問題について全く触れなかったことです。その後の質問も安倍首相を鋭く追及すると言うより、全体として、安倍首相の政策宣伝の場をアシストしているように見えました。要するに、記者たちの質問にもなにやら首相官邸との馴れ合い感が漂います。菅官房長官の記者会見で鋭い追及をして有名になった東京新聞の社会部の望月記者も現場にいたようですがそもそも指名されていません。
率直に言って、安倍首相の記者会見は、記者との問答についても、官邸記者クラブとの談合で全て問答が最初から決まっており、結局、安倍首相は国民の疑問に答えているようで、徹頭徹尾、筋書きが作られた役柄を演じ、言いたいことを言っただけの可能性はないのでしょうか。そもそも、視聴者にこのような疑いをもたれる時点で、首相官邸の記者クラブに存在意義があるのか疑問が湧いてきます。そして、なるほど、都道府県知事の選挙など地方選で負けたり不戦敗をしたりを繰り返しているのに(当然ですが地方選挙に官邸記者クラブは直接関係ありません)、なぜか選挙に強い印象がある安倍政権の権力構造を見た気がしました。

さっそく裏切られた「丁寧に説明」

安倍首相は、加計学園の獣医学部を今治市に設置することにかかる問題について、以下のように説明しました(太字強調は筆者)。
国家戦略特区における獣医学部の新設につきましては、文書の問題をめぐって対応は二転三転し、国民の皆様の政府に対する不信を招いたことについては、率直に反省しなければならないと考えています。今後、何か指摘があれば、政府としてはその都度、真摯に説明責任を果たしてまいります。国会の開会・閉会にかかわらず、政府としては今後とも分かりやすく説明していく。その努力を積み重ねていく考えであります。
今国会の論戦の反省の上に立って、国民の皆様の信頼を得ることができるように、冷静に、そして分かりやすく、一つ一つ丁寧に説明していきたいと思います。

共謀罪の強行採決と並び安倍内閣の支持率低下の要因の一つと言われている加計学園問題等の政府中枢の不正疑惑について、国会に対して連帯して責任を負っている内閣が説明責任を果たすのは当然のことです。
しかし、6月20日、自民党はさっそく、国会の閉会中審査を拒みました。
自民党の竹下国対委員長は、民進党の山井国対委員長と電話会談し、民進が求めた閉会中審査開催を拒否した。
2017年6月20日共同通信

一部には「安倍首相は総理として記者会見に臨んだのであり国会のことは国会が決めること」という意見もあるようですが、記者会見の記者の質問には都議選に関することもあり、自民党総裁でもある安倍首相はその質問に回答をしています。真摯に説明責任を果たす、といいながら、国会の閉会中審査を拒むのは、安倍首相は、記者会見で、また一つ虚偽の発言をしたことになると思います。
そして、6月19日夜のNHKクローズアップ現代で、国家戦略特区諮問会議で、獣医学部の新設が決定された2016年11月9日より前の同年10月21日、萩生田光一内閣官房副長官が、
四国に新設し愛媛大学との連携
総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた
加計学園事務局長を浅野課長の所に行かせる
という内容を含む発言をしていた旨を文部科学省がまとめた「10/21萩生田副長官ご発言概要」というメモが曝露され、文科省はたまらず本物と認めました。これでは、萩生田副長官の国会答弁が大方虚偽であったことになってしまいます。
萩生田副長官と言えば、国会の実質最終日の答弁で、安倍首相と加計孝太郎氏が「腹心の友」だったことを知らなかった旨の発言をした途端、自身のブログに、2013年5月5日撮影のものと思われる下記のような、安倍首相・加計孝太郎氏・萩生田副長官の三人で大変仲が良さそうに写っている写真を掲載していることが発覚しました。

性犯罪の厳罰化

小泉竹中による数十兆円もの国富の簒奪を告発したら警察に付け回された挙句に怪しげな破廉恥罪で逮捕され有罪となった経済学者の植草一秀氏の悪しき前例があるように、政敵を貶めて政治生命を奪う最も効果的なやり方は、たぶん共謀罪では無くて同じ日に成立した性犯罪の厳罰化である。

11人だと だれか一人は 10枚(20万)買わないとおかしい

2万円のパーティー券 10枚 買うと 20万円だよね~~ だと 記載が必要

 つまり 11人が 9枚 買ったとすると 18万で 

 18 x 11 = 198万円で 2万円足りない 

 11人だと だれか一人は 10枚(20万)買わないとおかしいよね~~~~

 ===

 11人と 言った時点で アウト~~~~  !!!

2017年7月3日月曜日

落選中村彩自民党すごく恥ずかしい情けない

東京都議選で落選した自民党候補が、国会議員を「脇が甘い」「情けない」などと批判した。「自民党だけではないが」としたが、豊田真由子・衆院議員の「バカヤロー」発言や、下村博文・自民党都連会長の献金問題など連日の報道を受けての発言だとみられる。

発言したのは「都議会のドン」と呼ばれた内田茂・元自民党都連幹事長(78)が引退した千代田区に、後継として出馬した新人の中村彩氏(27)。中村氏は7月2日放送のフジテレビ系「Mr.サンデー」で、都民ファーストの会から出馬した樋口高顕氏(34)の同選挙区での当選確実が報じられた後、次のようにコメントした。

「報道で取り上げられていたような内容も含めて、脇が皆様、甘いなというふうに思いますね。

人を罵倒したりだとか、お金の問題であるとか、恋愛含め人間関係の問題であるとか。人の前に立って、有権者の、国民の代表として出ている人たちが、普通に考えてやらないだろうというようなことを、やってしまっているっていうことが。

それは自民党だけではないですけれども、国民からの信頼を失うようなことをしてる時点で、すごく恥ずかしいなっていう思いが私はありますし、情けないなと思いますね。

それは立候補者として、自身がそういうことがないからこそ、情けないと思います」

番組司会者の宮根誠司氏は「自民党の国会議員の方へ対しての恨み節ではないか」と指摘。「私たち、なんにも悪いことしていないのに、国会議員の人たちがありえないことをするから私たち落ちちゃったんじゃないの、ということでしょ?」などと述べた。

中村氏はこの放送に対し、恨み節ではないとTwitterで反論。「今の国政どう思うか」という質問に「脇が甘いと言っただけで敗因を押し付けたりしていません」などとツイートした。

2017年7月2日日曜日

首相の演説が始まっても「辞めろ」「帰れ」コールはやまない

 安倍晋三首相(自民党総裁)は1日夕、東京都千代田区のJR秋葉原駅前で、都議選(2日投開票)の応援演説を、初めて街頭で行った。学校法人「加計学園」の獣医学部新設などをめぐり政権への批判が高まっており、聴衆の一部から「安倍辞めろ」「安倍帰れ」コールが巻き起こった。

首相街頭演説に籠池氏現る 「100万円返金したい」

 同駅前には、自民党の支援者が集まり、日の丸の小旗を振る姿などが見られた。一方で、「安倍政治を許さない」「国民をなめるな」「臨時国会をいますぐ開け」などの横断幕やプラカードを掲げる一団も。党関係者が「自民党青年局」と書かれた旗を林立させて、プラカードなどを見えなくしようとした。

 首相の演説が始まっても「辞めろ」「帰れ」コールはやまない。これに対し、首相が「人の演説を邪魔するような行為を自民党は絶対にしない」「憎悪からは何も生まれない。こういう人たちに負けるわけにはいかない」と反論する一幕もあった。

 首相はこれまで、ヤジが飛ぶ可能性が高い街頭で演説は行わず、党支援者が多い小学校の体育館に限っていた。都議選での街頭演説は、この日が最初で最後となった。

オリンパスの巨額不正経理を内部告発した、マイケル・ウッドフォードさん

オリンパスの巨額不正経理を内部告発した、マイケル・ウッドフォードさん

 加計学園の獣医学部新設を巡り、文部科学省の職員の告発で、政府は「総理のご意向」を記した文書の存在を認めざるを得なくなった。義家弘介・文科副大臣は、告発した職員の処分を示唆する。告発者をどう守り、社会の自浄作用をどう働かせたらよいのだろうか。

 2011年にオリンパスのスキャンダルを明るみに出すのに関わって以降、私は強い関心をもって、日本において真実を語るために立ち上がろうとする人たちを見てきました。安倍政権の違法な圧力の疑惑に関する文書について勇敢にも自ら進んで声を上げた前川喜平・前文部科学事務次官についても状況を追っています。

 菅義偉官房長官や安倍首相が内部告発者である前川さんを公然と批判したことに私は衝撃を受けました。文科省の現役職員が記者たちに匿名で真相を語り、文書を渡したことを、義家弘介・文科副大臣が懲戒処分で脅そうとしたことにも、ショックを受けました。

 こうした批判にもかかわらず、日本の多くの人たちが事態をありのままに認識し、前川さんの姿勢を称賛しているのは私にとって大変心強いことです。

 私がいつも心配しているのは、勇気をふるって内部告発した個人に拍手かっさいを送るよりも、日本では伝統的に「出る杭は打つ」のが典型的な対応であるということです。権力者が内部告発者を敵視していることが前川さんへの対応で浮き彫りになっています。

2017年7月1日土曜日

『加計孝太郎の名前が無い』のは、確認したのに

下村博文クン ボロ出してますね。
『加計孝太郎の名前が無い』のは、確認したのに、
『11の個人・企業名』の確認はまだしてない?
何を確認して、『加計孝太郎の名前が無い』のを知ったのかな?
おかしな話だ。

食用塩には5味があり

食用塩には5味があり、料理の用途により使い分けます。
○「鹹味」(かんみ)
塩味の事。塩化ナトリウムの純度が高い普通の精製塩の特徴。
○「苦味」(にがみ)
天日干しの塩の特徴です。辛さの中に深い苦味があります。 マグネシウムが多く低純度の塩だからでしょう。
○「甘味」(かんみ・あまみ)
辛味のなかにまろやかな甘みを感じる塩。
硫酸カルシウムと塩化マグネシウムが多い塩です。
○「酸味」(さんみ)
塩化カリウムが多いのが特徴です。
辛さのなかに酸味を感じる塩です。
○「旨味/美味」(うまみ、うまあじ)
塩化ナトリウムの純度が低く、
対して各種ミネラルが程よくバランスしている塩。
刺激的な辛味が無いのが特徴です。

最も好ましい健康結果が出た塩分摂取量6.7~12.6グラム

 2014年にアメリカ高血圧学会誌にニールス・グラウダル博士が発表した論文によれば、最も好ましい健康結果が出た塩分摂取量は、米国の推奨基準を大きく上回る6.7~12.6グラムだった。摂りすぎはよくないが無理に塩分を控える必要はないのである。

減塩信仰は、塩無しによって新たな病気を生み出している

本当は、「塩の摂取量と高血圧は無関係」との報告も多数あるのです。

にもかかわらず、「塩をとると高血圧になる」という理論は広げられたのです…?
「高血圧症の塩原因説」に疑問を抱いた研究者の一人が、
高血圧研究の世界的権威であり、アメリカ心臓学会より高血圧学会の最高賞と言われるチバ賞を受賞された、元・名古屋市立大学教授の青木 久三先生です。
青木先生は、前回のメーネリーの実験説を完全にくつがえす実験結果を発表しました。
そもそも実際の治療現場において、

減塩食にしても患者さんの血圧が下がらないと言う事実を目の当たりにしています。



当時は高血圧の治療において、1日10グラムの減塩食が指導されていたそうです。
しかし、効果がまったくなかったので、1日5グラムと言う厳しい減塩食にしました。
それでも有効性は確認できなかったと言います。
さらに1日2~3グラムにしても血圧が下がらないと言う結果でした。
この臨床経験で分かった事は、100人の内、せいぜい2~3人が血圧に変化があり、

塩分を摂っても、血圧が上がらない人の方が圧倒的に多いと言う事でした。

現在でも研究は続いているようですが、高血圧になった人の7割から9割の人は、
塩を減らしても高血圧は改善されないようです。
青木先生の説を裏付ける発表が1988年、食塩摂取量と血圧の関係を明らかにした国際的な調査「インターソルト・スタディ」でなされました。
これは32ヶ国の52のセンターで、約1万人を対象に、
食塩摂取量と血圧との関係を調べた大規模調査です。その結果は驚くべきものでした。
未開の4センターを除く、48のセンターにおいて、

食塩の摂取量と高血圧症の間に、直接的な関係は何もなかったのです。

結果から見えてくる事は、高血圧は生活習慣や食生活全般に問題があるのであって、
塩だけのせいにするには無理がある、と言う事でした。
青木先生の心配は、塩を制限する必要の無い人までもが、
むやみやたらと減塩し「塩抜き」にされてしまう事です。
青木氏は、「塩は元気の源」と位置づけ、「塩のもう一ついい所は、余分な塩は体内にとどまる事無く、
汗や尿になって水と共に体外に排出される事」と「逆転の健康読本」で述べています。
そして減塩信仰は、塩無しによって新たな病気を生み出していると言い切っています。

私自身も高血圧学会や薬剤師の会に直接電話でお話しした事があります。

その内容は、高血圧患者に点滴を打つのは矛盾しているのではないか?との質問です。

点滴は、食塩水、体の体液に限りなく近いものです。

減塩しているのに、体内に点滴を打つのはおかしいですよね?
血管に入れた方が吸収は断然にいいです。

注目の回答は・・・叫び

高血圧学会の答
・点滴は非常事態の治療だからしょうがない
・塩は天然も人口も毒
・かかりつけの医師に聞いて下さい。

薬剤師の答
・医者ではないのでわかりません。
・矛盾している事については認める
・かかりつけの医師に聞いて下さい。

塩の話-2

大阪医科大学元学長 山中太木博士は、オリンピック等で日本人選手が不振に終わった時よく「塩がいかん。塩がいかんのだ。」と言っておられました。昭和46年、法律によって 「自然塩」が姿を消し、イオン交換膜透析法による「化学塩」(塩化ナトリウム99%以上)のみになったため、体に必須なミネラル(にがり)が欠乏し、日本 人の体力、体質が著しく弱体化したことを博士は嘆いておられたのです。自然塩(ミネラル)は、細胞が健全に代謝活動をする上で決定的に必要な成分だからで す。

ここで、「自然塩」と「化学塩」の違いを端的に示す有名な実験を紹介しましょう。

2つの容器のアサリを入れ、一方には「自然塩」を、もう一方には「化学塩」を入れ、海水と同じ濃度の水にします。約3分後、「自然塩」では、8割が 口を開け水を出し始めるのに対し、「化学塩」で、口を開けるのはせいぜい2~3割なのです。アサリは、「化学塩」より「自然塩」を心地よく感じたのです。 「自然塩」の中に生命のモトを感じたのでしょう。我々人間も「自然塩」がいいに決まっているのです。

生命は海から生まれたと言われます。その証拠に人間の血液、体液や妊娠中の羊水に存在するミネラルバランスは、海水のミネラルバランスに非常に似ています。もし海水から取った塩がよくなくて減塩すべき存在ならば、胎児は十月十日羊水の中で育つはずがないのです。

くり返しますが、塩は悪くありません。ミネラル欠乏塩(化学塩)なら減塩よりむしろ禁塩にすべきで、生命のモトたるミネラル含有塩(自然塩)は適量の範囲で摂るべきなのです。

「自然塩」とはいえ、少し摂り過ぎた場合はどうするか。汗を出すのも一つの方法ですが、野菜類、イモ類、穀物類を味を付けずに食べると良いでしょ う。さつまいも、じゃがいも、そら豆、きゅうり、すいか、トマト等はよく塩をかけて食べます。なぜかというとこれらの食物にはカリウムが多く含まれ、これ が排出される時、ナトリウムも排出されますので塩(塩化ナトリウム)を加えてバランスをとる訳です。ですから塩を多く摂り過ぎた時には逆にこれらの食物を 塩なしで食べるとよいのです。日本人は、元来、穀菜食動物ですのでとりわけ塩が大きな意味をもっています。

今日の「自然塩」は、法律で禁止されたにもかかわらず、粘り強い消費者運動のかいあって部分的に認められたものです。「自然塩」の恩恵をしっかりいただき、日本が世界に誇る食文化を大切にして健康増進に役立てたいものです。

医聖と呼ばれた北里紫三郎博士は、「座右の銘」として次の言葉を残しています。
一. 食物に依る病は食物で治せ。
一. 細菌に依る病は細菌で治せ。
一. 毒物に依る病は水と塩で治せ。
一. 全ての生物が空気と水と塩を必要とする。
一. 太陽と大地は全ての食物を増産する。

塩に感謝。

塩のはなし(上)

塩のはなし(上) 減塩は正しくない
生理学博士 久間英一郎

今回から二回に渡って、塩について書きます。

中国伝統医学では塩味のことを、<鹹>といい、「軟堅散結、瀉下通便」(体の流れをよくする)の効ありとして重視しています。

日本では、塩は高血圧の原因として敵視され「減塩こそが高血圧を下げ、脳卒中等の成人病を予防するものだ」との考えが、あたかも常識であるかの如く受け入れられてきました。その結果、国も医師も国民もこぞって<減塩運動>にとりつかれています。

これは正しくない考え方です。この「塩=高血圧」の理論の根拠となった二つのアメリカ人博士の研究を紹介します。

一つはメーネリー博士の研究で「10匹のマウスに通常の20倍の食塩と1%の食塩水を与え続けたところ、6ヵ月後にそのうちの4匹が高血圧になっ た」というものです。多量の食塩を与えると当然のどが渇きますが、この実験では、飲み水にまで食塩を加えていました。このような極端な塩とストレス攻めの 状況下では、高血圧だけでなく、他の病気になってもおかしくありません。それでも6匹は高血圧にもならなかったことは、むしろ注目に値します。

もう一つのダール博士の日本での研究は「東北地方と九州地方の塩の摂取量と高血圧の患者数との関係を調べたところ、東北地方が九州地方に比べて、摂 取量も患者数も2倍だった」というものですが、東北地方は九州地方よりはるかに寒いので、血管が収縮し、血圧が上がるのは当然です。塩が高血圧の原因とす るには説得力に欠けます。このように「塩=高血圧」の理論は、非常に弱い根拠に基づいたものなのです。

これに対し、心ある学者は、次のように反論しています。

まず、アメリカのラルフ博士は、米国医師会誌「HEALTH」上に、「塩を与えよ、塩は決して悪くない」という論文を発表しました。

次に日本の高血圧の権威、名古屋市立大学教授・青木久三氏の主張を要約すると、次のようになります。「高血圧をその原因で分類すると、1.本態性高 血圧症、2.環境性二次性高血圧、3.基礎疾患二次性高血圧に分けられる。1.は親から子へ受け継がれるもので、これが高血圧患者全体の90%。2.は寒 冷地、肥満、アルコール、食塩、過労等といった環境の下に発病するもの。3.は、ある病気の合併症として出るもの。2.3.で、全体の10%。この中で減 塩で高血圧が下がるタイプは、腎臓障害によって尿に食塩が排出できないために起こるもの(一般にむくみを伴う)と、食塩に対する感受性が強いために起こる 食塩過食性高血圧があるが、このタイプは、高血圧患者100人中、1~2人に過ぎない。」

つまり98~99%の高血圧患者及び、圧倒的大多数の健康な国民にとっては、減塩は意味のないことになります。むしろ減塩が過ぎると、元気が出ない、食欲不振、無気力、精力減退等、様々な問題を引き起こすことにつながります。

前述の青木氏は、「ビタミンの欠乏は特定の病気を引き起こすだけだが、塩の欠乏は命を奪うことになる」と警告しています。

では、食塩なら何でも、どれだけでも食べてよいかというと、そうではありません。結論から言うと、「自然塩を適量に」ということになります。アンバイが大切なのです。ちなみに「アンバイ」は「塩梅」とも書きます。

ていねいに説明するといった舌の根も乾かないうちに

ていねいに説明するといった舌の根も乾かないうちに

事実が確認できてたら質問なんぞしない

記者は、安倍晋三首相が24日の神戸市での講演で、獣医学部の限定的な新設を「中途半端な妥協」と表現したことに関し「(首相)秘書官の考えた(講演原稿)中にはなくて、(首相が)『あまりにもむかついたから言った』ということだそうです」と述べ、政府の受け止めをただした。

菅氏は「事実かどうかまず確認した上で質問していただきたい」と求めた。それでも「疑惑の説明責任を果たすべきではないか」などと質問を繰り返す記者に対し、相当の忍耐を強いられていたようだ。

 「疑惑が見えますとか、そういう根拠のない質問はすべきではないと思う」。菅義偉官房長官は28日の記者会見で、学校法人「加計学園」(岡山市)の大学獣医学部新設をめぐり、民放番組の報道などを引用しながら繰り返し質問する東京新聞社会部記者に苦言を呈した。

「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党として…」 稲田氏発言、釈明、撤回

「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党として…」 稲田氏発言、釈明、撤回
稲田防衛相は、27日におこなった東京都議選の自民党公認候補の応
援演説で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いし
たい」などと発言しました。防衛相が自身の地位に言及して所属政
党の公認候補への支持を呼びかけるのは異例。その後、稲田氏は釈
明、さらに発言を撤回しました。

国家から補助金を貰っている加計学園から寄付を貰う

文科相であったどうかも関係なく、国家から補助金を貰っている加計学園から寄付を貰うことだけで政治資金規正法違反になる。

仮に、加計学園から収支報告書に記載の必要がない20万円の寄付を受け取っていたとしても、下村氏も加計学園も、政治資金規正法違反に問われるのである。

百歩譲って、加計学園からは寄付がなかったとしても、下村文科相向けの寄付を加計学園の秘書室長が取りまとめたことは、政治資金規正法第五章寄附等に関する制限の第二十二条の三(寄附の質的制限)の法的趣旨に抵触する“脱法”行為と言えるだろう。

 国庫から補助金を貰っている法人(加計学園)が、下村氏のために労苦を費やして政治資金を集めて届けたというだけで、政治資金規正法の意図に反すると言える。

政治資金規正法の全文

政治資金規正法の全文:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO194.html#1000000000001000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000

国庫から補助金が出ている私立大学を経営している加計学園は政治活動のための寄付ができない

国庫から補助金が出ている私立大学を経営している加計学園は政治活動のための寄付ができない法的立場であるがゆえに、下村元文科相は、加計学園からは寄付を受けていないと言い張っているのである。

下村博文元文科相「加計学園から闇献金200万円」


 加計学園と安倍政権の癒着について、また新たに大きな疑惑が噴き出した。きょう発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、「下村博文元文科相〈安倍最側近で都議選の司令塔〉「加計学園から闇献金200万円」内部文書入手」と題したスクープ記事を掲載したのだ。

「週刊文春」は今回、「博友会パーティー入金状況」なるリストを入手。そこには、加計学園が下村氏の後援会「博友会」の政治資金パーティ券を2013年と2014年にそれぞれ100万円、計200万円分を購入していたことが示されていた。しかも、この加計学園によるパーティ券購入の事実は、政治資金収支報告書に記載がない。政治資金規正法では20万円を超えるパーティ券購入には支払った者の氏名や住所などを報告することが規定されており、同誌は政治資金規正法違反の疑いを指摘している。

 同誌では内部リストの画像も公開しており、もはや言い逃れは難しいと思われたが、本日、下村前文科相は会見を開き「記事は事実無根」と否定。警察、検察への刑事告訴までちらつかせた。

 だが、その説明はまったく説得力のないものだった。

「事務所で平成25年の日報を確認したところ、加計学園の秘書室長が事務所を来訪され、個人および企業あわせて11名から預かってきた合計100万円の現金を持参したので、その11名の領収書を作成し渡した。平成26年も同様」
「日報には、加計学園の事務長が加計学園以外の個人や企業にお願いしたと書かれてある」
「加計学園がパーティ券を購入したわけではない」

 つまり、下村元文科相は、加計学園の秘書室長が窓口となり「加計学園以外の個人や企業から」現金を集め、取りまとめ役として持参しただけ、と主張したのだ。1回につき11人が100万円のパーティ券を購入すれば、それは報告義務のない20万円以下のパーティ券購入となるため、違反には当たらないというのだが、そんな都合のいい話があるのだろうか。しかも11名の具体的な個人名や企業名を公表するかについては「確認について努力したい」としか言わず、こんな方法がまかり通るならヤミ献金し放題になってしまう。

 また、この下村元文科相の説明が事実だったとしても、違法性と加計学園の闇献金疑惑は何も払拭されない。

加計学園が代わりに献金を集めただけでも違法の「あっせん」行為だ

 まず第一に、大前提として、この200万円分のパーティ券購入の時期は下村氏が文科相在任中のこと。下村事務所が作成した入金リストには、2013年に〈9月27日 学校 加計学園 1,000,000〉、2014年には〈10月10日 学校 山中一郎 加計学園 1,000,000〉としっかり記載されている。万が一、下村元文科相が主張するように加計学園が「あっせん者」だったとしても、教育行政のトップが特定の学校法人関係者と金銭のやりとりを行っていること自体が、口利きなどの癒着を疑われることは間違いない。事実上、賄賂事件とも言えるだろう。

 さらに、政治資金規正法では、パーティ券代金を集金するなどの「あっせん者」がおり、あっせん額が20万円を超えた場合には、そのあっせん者の氏名や金額などの報告を義務づけている。1回で100万円分のパーティ券を購入しているのだから、その記載が政治資金収支報告書に記載がない今回のケースは、当然、違反にあたる可能性が高い。

 いや、そもそも下村元文科相の言い分が不可解なのは、加計学園の秘書室長がわざわざ「加計学園以外の個人や企業」から金を集めてきた、という点だ。パーティ券購入代金を出した11人というのは、じつのところ加計学園の“隠れ蓑”なのではないか──そうした疑いは晴れない。

 しかも、下村元文科相は疑惑隠しに安倍政権のいつもの手口も使い始めた。今日の会見でもさっそく、告発者へのデマ攻撃、印象操作を開始したのだ。

 下村元文科相は闇献金疑惑を否定するなかで、「文藝春秋」7月号掲載の記事に、下村元文科相の妻・今日子氏が「加計サイドから月々何十万かの顧問料が支払われている」などと書かれていたことも事実ではないと否定し、「記事は元秘書の話を鵜呑みにしたと思われる」と、元秘書の存在について言及。今回の入金リストなどが流出したことも、「事務所のパソコンに入っているデジタルデータを持ち出せるのは事務所内部にいた者と考えざるを得ない」「取材にきた『週刊文春』の記者から、内部情報を漏らしているのは現在、自民党以外から都議選に立候補した元秘書だと認める発言があった」と話した。

 しかし文春側は「取材した記者に、細かいやり取りを確認しましたが、下村氏の発言は事実無根です。取材源の秘匿は記者が守るべき義務であり、それについての確認には一切応じていません」と反論。元秘書の男性も「私が、週刊文春側に下村代議士事務所のデジタルデータを提供した事実はありません」と否定している。

平愛梨弟への“横領”攻撃は前川前次官と同じ、疑惑隠しの印象操作

 この「元秘書」というのは、タレント・平愛梨の弟で、都民ファーストの会から都議選に立候補中の平慶翔氏のことだ。平氏は一部メディアで秘書時代に事務所費を横領したと報じられていたが、下村元文科相はきょうの会見でも「使い込みは事実」と断言。今回の報道は「元秘書による選挙妨害が目的」だと主張したのだ。

 ようするに下村元文科相は、“横領を行うような信用ならない人物が、都議選の妨害をするために「週刊文春」に内部資料を持ち出してリークした”と言うのだ。

 だが、平氏が事務所の金を横領したのか否かは、加計学園の問題とはまったく関係がない。前川喜平・前文部科学事務次官の「出会い系バー通い」や、萩生田光一官房副長官が関与していたことをメールに記述していた内閣府の職員を「文科省からのスパイ」扱いしたのと同じように、今回もそうやって「印象操作」で攪乱させようというつもりなのだろう。疑惑となんの関係もない“横領”疑惑をもち出して、どっちが選挙妨害か。

 しかも、下村元文科相はこうやって元秘書を攻撃した結果、逆に「週刊文春」が報じた入金リストなどの内部情報が「本物」であると、はっきり認めたのである。

 今回、「週刊文春」は入金リストと同時に下村事務所の日報も入手。その日報では、とくに2014年に加計学園の秘書室長の名が頻繁に登場し、たとえば同年4月21日には、秘書室長は下村氏の秘書に“文科省に何度連絡しても取り合ってもらえない。面会させてもらえないか”と担当部署への口利きを頼んでおり、秘書は〈事務方を通して、お願いをいたしました〉と対応したことを書き記している。また、同年10月17日には、加計孝太郎理事長と下村氏は会合を開いており、愛媛県を選挙区とする塩崎恭久厚労相や山本順三参院議員も同席していた。

 すでに以前から、加計学園と下村今日子夫人の“深い関係”が報じられてきたが、下村氏も文科相時代、加計学園と密接な関係を築き上げていたことが、事務所から持ち出された「本物」であるこの日報からは見て取れる。

安倍首相、下村文科相と今治市職員が同日同時刻に官邸で…

 そして、こうした事実が出てきたことで、なおさら気になってくるのは、今治市の職員が官邸を訪問した2015年4月2日の“奇妙な偶然”についてだ。

 今治市が公開した出張記録によると、同日に今治市の企画課長と課長補佐2名は「獣医師養成系大学の設置に関する協議」のために内閣府などを訪問。その後、急遽「官邸訪問」が決まり、15時から16時30分まで官邸で打ち合わせを行ったことが記されている。

 地方の市職員が官邸に招かれる。しかも当時、今治市は国家戦略特区に申請する前だ。あまりに異例の対応と言わざるを得ないが、じつは同日の首相動静欄を確認すると、安倍首相は15時35分から下村文科相と山中伸一文部科学事務次官と面談を行っているのである。今治市職員が官邸に訪問していた、まさに同じ時間なのだ。

 官邸は訪問記録が保存されておらず「確認できない」と言い、今治市も職員が誰と会ったかは回答を避けているが、前述したように当時、加計学園サイドは下村文科相に直接、口利きを依頼するような関係だった。急遽、今治市職員の「官邸訪問」を実現させたのは誰なのか。そして、安倍首相と下村文科相は、この日、今治市職員と面談をしたのではないか──。その疑惑はより濃厚となったといえるだろう。

 何より、今回の疑惑発覚でもっとも重要なのは、加計学園が下村元文科相に行ったのと同じように、政治資金収支報告書で報告もされていない、パーティ券を利用した多額の金が加計学園からほかの政治家にも流れている可能性が出てきた、ということだろう。「総理のご意向」だけではなく、異常な「加計ありき」には金も絡んでいるのか。いや、そもそも安倍首相と加計理事長の関係は、ほんとうにたんなる「腹心の友」というだけなのか。下村元文科相は無論のこと、加計学園の金の流れに対する追及がさらに必要だ。

2017年6月29日木曜日

黒塗りだらけの資料

黒塗りだらけの資料を提出させているのは誰か。
資料さえ出さず怪文書扱いしているのは誰か。
資料を廃棄したとしているのはどちらか。

「セロトニン効果」

 12時のお昼休み。オフィスではぞろぞろと財布を片手に食事に向かう時間です。「おなかが空いてきた。けれど、まだ仕事が残っている……」。そんなとき、あなたはつい、コンビニに走り、デスクでおにぎりなど食べながら仕事をやり続けたりしていませんか。
 お昼も過ぎた午後3時ごろ、「ああ、眠いし気が散ってきたなぁ。この仕事は残業して片付けよう……」と、面倒な仕事をつい後回しにしている人がいる一方、朝と変わらず猛然と仕事を続けて定時に切り上げる人もいます。
 どうしてそんな差が生まれるのでしょうか。実は、そのターニングポイントが、まさに「昼休み」なのです。「効率がいい」と思っている、デスクでの「食べながら仕事」は、実は脳科学的には非効率を招くNG行動なのです。
精神科医なのにストレスで病気に
 申し遅れました。私、精神科医の樺沢紫苑と申します。今は作家業を中心に月6回の病院診療などもこなし、割と自由な生活を手に入れましたが、昔は勤務医として病院に勤めていました。勤務医時代は毎日が非常に忙しく、ある日、私は耳鳴りがやまなくなってしまいました。なんと、精神科医がストレスによって病気になってしまったのです。
 私は一念発起して、仕事中心の生き方をあらためました。「時間の使い方」を見直したのです。勤務医でありながら工夫を重ねて時間を生み出し、自分の論文を書いたり、他の人が書いた論文や書籍を読んだりして「自分の勉強」をこなしました。そうして磨いた私の時間術を、最新の脳科学・心理学研究を取り入れて『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』という本で体系化させました。
 一般的に、時間というのは、「線」のように、一直線に流れていると思いがちです。この線のようにながれる時間の中で、「無駄な時間」を減らして「有意義な時間」に転化するというのが、今までの時間術で語られてきたことです。たとえば、時短に励んで30分節約して、その30分を別のことをする時間に「置き換える」。この方法を私は、一次元時間術と呼んでいます。
 けれど、1日は平等に24時間しかありません。一次元時間術では、限界があります。発想を変えなくては、時間を「増やす」ことはできません。そこで、私は「時間術」は、「時間×集中力」で考える時間術を勧めています。つまり、時間の進行を、「線」ではなく「面」にするわけです。ですから、二次元時間術と呼ぶことができます。
 皆さんも経験があると思いますが、集中力が高いときは、集中力が低いときの2~4倍の仕事をこなすことができます。つまり、集中力の高い時間をうまく使いこなすことで、通常より多くの仕事をこなすことができ、時間的な余裕が生まれるというわけです。
 1つの作業にどれだけ没頭できるかは、「クレペリン検査」という1ケタの足し算を計測した研究が有名です。それによると、人間はつねに一定の作業量を続けるわけではなく、「疲れ」や「飽き」などによって作業効率は上がったり下がったりすることが明らかになっています。さらに、作業をはじめた「最初」と終了間際の「終わり」に、作業効率がグッと上がることがわかっています。
「最初」と「終わり」をたくさんつくる
 ですから、むやみに仕事の「時間」を増やすのではなく、休憩や締め切りを設定することで仕事の「最初」と「終わり」をたくさんつくるようにするのです。それにより、集中力が高まる時間だけを増やすことができるというわけです。
 日本人は、頑張るのは得意なのですが、自主的に「休む」ことは苦手です。「1日中、机に向かって、バリバリ仕事をするぞ!」という人も多いでしょうが、結局、頑張れば頑張るほど、集中力は低下し、疲労も蓄積し、結果として仕事全体の効率は劇的に下がってしまうのです。
 ここで、最初の話に戻ります。
 朝から集中して仕事をしている人が、午後も効率的に仕事をこなせるかどうかは、いかにこの間に集中力をリセットできるか=休みをとれるか、にかかっています。それが、「午後をダラダラ過ごして残業してしまう人」と、「定時までに仕事を切り上げられる人」かの分かれ道となります。
 そのターニングポイントこそが、「昼休み」なのです。
 さて、改めて聞きますが、あなたはランチをどこで食べていますか? 忙しいときはついつい、早く帰りたいときはついつい、デスクでサンドイッチやおにぎりを食べながら仕事をするという人も少なくないでしょう。
 しかし、これは効率的なようにみえて、脳科学的には逆効果なのです。なぜかというと、ビジネスパーソンにとっては、外食ランチこそが最強の「集中力リセット術」だと言えるからです。ここで集中力をしっかりと回復することによって、午後、集中力が途切れ途切れになったり、ネットサーフィンやSNSのチェックに時間を費やすということが減るのです。
 ではここで、外食ランチが、なぜ最強の集中力回復術なのか、3つの理由を説明しましょう。
外に出ることに意味がある
 その1 平常心に戻る「セロトニン効果」
 セロトニンという脳内物質をご存じでしょうか。これは、「癒やし」「リラックス」「平常心」などに関する脳内物質です。セロトニンが低下してくると、イライラしたり、怒りっぽくなったりします。意欲も低下します。
 朝から昼まで仕事をしていると、セロトニンの活性は低下してきます。これを再活性させるには、「日光を浴びる」「リズム運動」「咀嚼(そしゃく)」という3つの方法があります。これは、すべて昼休みに満たすことができます。
 会社から外に出て(日光を浴びる)、歩いてお店まで行き(リズム運動)、そこでご飯を食べる(咀嚼)ことで、セロトニンが活性化されるのです。ただ単にデスクの上で咀嚼するだけではなく、「外に出て歩く」というのがポイントです。もし、お弁当を作っているという人でも、重要なのは「日光」「運動」「咀嚼」なので、会社を出て近くの公園まで行って、そこで食べればよいのです。
 お昼に食べるものは、「歯ごたえのあるもの」をよくかんで食べることが重要です。なので、立ち食いそばなどで急いで食べたり、コンビニの柔らかいパンや栄養ゼリーでお腹を満たしても、セロトニン回復の効果は大きく得られません。きちんと10分以上はかむようにしましょう。
 その2 記憶力アップの「場所ニューロン効果」
 外に出る効果は、セロトニンの活性化だけにとどまりません。「場所ニューロン」という、海馬にある「場所を司る細胞」で、自分が今どこにいるのかを忘れないように記憶するための細胞の活性化を期待することができます。
 海馬というのは記憶の一時保管庫で、脳に入れられたすべての情報は海馬に一時保存されます。つまり、海馬の活性化は記憶力向上に直結するわけです。記憶力が必要かどうかは仕事の種類にもよると思いますが、ケアレスミスをなくしたり、仕事を進めるうえで段取りを忘れないようにしたりするのに、海馬の活性化は役に立ちます。
「行ったことがない場所」がポイント
 また、場所ニューロンは、行ったことのない場所に行くほど、より活性化することがわかっていて、米国企業には、この考えを取り入れているところがあります。私は以前に、米格安航空会社(LCC)のサウスウエスト航空の本社を視察したことがありますが、同社に何十室もある会議室はなんとすべての内装や装飾が違っていたのです。これは見栄えがよくなるというデザイン面だけでなく、場所ニューロンの活性化を考えてのことです。従業員が、内装が違う部屋にいくごとに「いつもと違う場所に来た」と感じるわけです。
 外でランチをする人の中には、いつも同じ店を選ぶ「常連派」と、「食べ歩き派」がいると思います。ここまでの説明を読めば、「食べ歩き派」のほうが脳科学的には正解だということがわかりますね。「新しい店ができたから、早速行ってみよう」というフットワークの軽さが、「場所ニューロン効果」を高めるのです。
 その3 ひらめき力がアップする「アセチルコリン効果」
 先ほどの場所ニューロンの話でも説明しましたが、つねに新しい場所を訪れることは脳の活性化に役立ちます。
 これにはもう1つ、「アセチルコリン」の活性化を促すという理由があります。アセチルコリンとは、「創造性」や「ひらめき」に効果がある脳内物質です。アイデア出しや企画を考えるという仕事に深くかかわってくる脳内物質です。
 いつもとは異なる刺激を受けるとき、脳内ではアセチルコリンが活性化します。つまり、外食の時に同じところにばかり行く人が同じ刺激を得ているのに対して、食べ歩き派はつねにチャレンジをすることで違う刺激を得ているわけですから、後者のほうが、アセチルコリンが活性化しやすいわけです。
 たとえ常連派であっても、「新メニューができているから、食べてみよう」というチャレンジによって、アセチルコリンが活性化します。それによって、企画を考えるといったクリエーティブな仕事がはかどるようになります。なので、昼休みには「いつもの」に逃げることなく、新たなチャレンジを意識し、脳をイキイキとした状態に切り替えましょう。
 最後に、昼休みに「最もやってはいけないこと」を紹介したいと思います。
スマホ操作は脳を疲れさせる
 あなたはお昼の休憩時間に主に何をしているでしょうか。少し思い出してください。ほとんどの人は、スマートフォンを操作しているのではないでしょうか。ランチ時間にお店を見回してみると、SNSをチェックしたり、アプリのゲームをしながら食べている人をよく見かけます。
 脳科学的に、「スマホしながら食事」というのは、最もよくない休憩の仕方です。なぜなら、休憩時間に脳を休めているのではなく、むしろ脳を疲れさせているからです。
 人間の脳は、視覚情報の処理に脳の90%の容量を使っているといわれています。パソコンに向かって仕事をするデスクワークの人は、仕事による視覚情報の処理で脳が疲れている状態です。そんな状態なので、休憩時間くらいは「見る」「読む」ことから脳を解放すべきです。また、脳は、光るものを見ると興奮する特性を持っています。スマホゲームなどの刺激で、脳は興奮するので、脳を休めるどころか疲れさせてしまうわけです。
 それでは、どのような休憩が、脳を休めるのでしょうか。自分が「癒やされるな」と思う瞬間を思い出してほしいのですが、入浴や音楽鑑賞、マッサージ、食事などが挙げられるのではないでしょうか。
 これらは、五感の中で「視覚」以外を活性化しているという共通点があります。つまり、脳を休めるには、「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」などを刺激すればよいのです。移動中にイヤフォンで音楽を聴いたり、食後に香りのいいハーブティーを飲んだりするなど、視覚以外を刺激する習慣を意識して取り入れてみてください。
 ノー残業デーやプレミアムフライデーなどを取り入れる企業が増えていますが、かといって仕事量が減るわけではないと思います。効率性を求める社会に最適化するためにも、昼休みの使い方を見直してみてはいかがでしょうか。

アメリカ精神医学会は、精神科医が直接診察していない政治家などについて医学的意見を述べることを禁じてます

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まだ誰もトランプが大統領になるなんて思っていなかった時期に来たるべき悪夢を見事に云い当てたマイケル・ムーアは、その予言の時点でトランプがソシオパスだと断言しています。

かつて、『トランプ自伝』のゴーストライターをするために長期間本人を取材したトニー・シュウォルツは、あのような事実に反する提灯本を執筆したことを後悔し、こんどまた彼の自伝を書くとしたらタイトルは『ソシオパス』にすると云ってます。

サイコパスとソシオパスは、先天性と後天性で分けたりもしますが、実際には遺伝と環境の組み合わせで人間の性質は決まるので、ほとんどのサイコパス専門家は両者を区別する意味はないとしています。つまり、誰よりもトランプをよく知るムーアやシュウォルツは、あれこそサイコパスだと主張しているわけです。

アメリカ精神医学会は、精神科医が直接診察していない政治家などについて医学的意見を述べることを禁じてます。先ごろ専門家35人が、あえてこの禁令を破り、トランプは精神的に問題があるので大統領職は務まらないと発表して話題になりました。

それを受けて、精神医学の規範である診断マニュアルの編集委員長も務めたアレン・フランシス博士は、安易な診断を下す人々を批判。トランプの自己愛は強烈で、常に賞賛を求め、共感がなく、搾取的で、傲慢だが、本人が精神的苦痛を感じていないので自己愛性パーソナリティ障害では断じてないと否定し、自分が書いたマニュアルをちゃんと読みなさいと仰ってます。

しかしながら、これではフランシス博士の意見のほうがよっぽど痛烈で、ほとんどトランプはサイコパスだと診断を下しているようなものです。精神的苦痛を感じていないことこそが問題なんですから。

なお、アメリカ精神医学会の倫理規定は、かつて左派の精神科医たちが右派の大統領候補者を勝手に診断して政治問題化したため定められたもので、実際に直接診察しないままに診断が可能かどうかという科学的問題はあまり関係ありません。

とくにトランプのように永年に渡ってテレビやツイッターで言動をあからさまに披露し続けた人物なら、病室で数日診察するより正確な診断が下せることもあるでしょう。

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トランプ大統領はサイコパスなのか?

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トランプ大統領はサイコパスなのか?

まだ誰もトランプが大統領になるなんて思っていなかった時期に来たるべき悪夢を見事に云い当てたマイケル・ムーアは、その予言の時点でトランプがソシオパスだと断言しています。

かつて、『トランプ自伝』のゴーストライターをするために長期間本人を取材したトニー・シュウォルツは、あのような事実に反する提灯本を執筆したことを後悔し、こんどまた彼の自伝を書くとしたらタイトルは『ソシオパス』にすると云ってます。

サイコパスとソシオパスは、先天性と後天性で分けたりもしますが、実際には遺伝と環境の組み合わせで人間の性質は決まるので、ほとんどのサイコパス専門家は両者を区別する意味はないとしています。つまり、誰よりもトランプをよく知るムーアやシュウォルツは、あれこそサイコパスだと主張しているわけです。

アメリカ精神医学会は、精神科医が直接診察していない政治家などについて医学的意見を述べることを禁じてます。先ごろ専門家35人が、あえてこの禁令を破り、トランプは精神的に問題があるので大統領職は務まらないと発表して話題になりました。

それを受けて、精神医学の規範である診断マニュアルの編集委員長も務めたアレン・フランシス博士は、安易な診断を下す人々を批判。トランプの自己愛は強烈で、常に賞賛を求め、共感がなく、搾取的で、傲慢だが、本人が精神的苦痛を感じていないので自己愛性パーソナリティ障害では断じてないと否定し、自分が書いたマニュアルをちゃんと読みなさいと仰ってます。

しかしながら、これではフランシス博士の意見のほうがよっぽど痛烈で、ほとんどトランプはサイコパスだと診断を下しているようなものです。精神的苦痛を感じていないことこそが問題なんですから。

なお、アメリカ精神医学会の倫理規定は、かつて左派の精神科医たちが右派の大統領候補者を勝手に診断して政治問題化したため定められたもので、実際に直接診察しないままに診断が可能かどうかという科学的問題はあまり関係ありません。

とくにトランプのように永年に渡ってテレビやツイッターで言動をあからさまに披露し続けた人物なら、病室で数日診察するより正確な診断が下せることもあるでしょう。

オックスフォード大学教授でサイコパス専門家のケヴィン・ダットン博士は、これまでの言動を分析して、トランプはサイコパス的傾向が最高度だと判定しています。同時にヒラリー・クリントンも、トランプより数段下回っているものの、女性としてはサイコパス的傾向がすこぶる高いと判定しているのですが。

直接診察するにせよ、サイコパスの診断は極めて難しいので、私のような医師免許もない者がトランプ大統領のことをサイコパスだなんて断言するつもりはありません。

しかし、サイコパスについて考察するといろいろと見えてくることもあります。それはトランプ個人に留まらない、現在の世界情勢全般に関わること。さらには、<道徳感情>にも関わることなのです。

評判を欲する<道徳感情>の怪物

サイコパスとは映画や小説に出てくるようなサイコキラーのことではないという、精神医学的に正しい理解が最近は広まってきています。

いや、なかにはそんな快楽殺人者もいるのですが、殺人を犯す者はごく少数で、暴力的犯罪はサイコパスの必須条件ではありません。犯罪に手を染めないサイコパスは、政治家や経営者として成功する者も多いのです。

直接的な暴力は必ずしも振るわないものの、彼らは冷酷で利己的で、他人を利用するための道具としか見ていません。正常な人間なら誰しもが持っている、共感能力がないのです。

その一方で、世間からの評判を異様なまでに追い求めようとします。他人を情け容赦なく踏み付けにする無慈悲さだけではなく、貪欲に賞賛を得ようとするその性質がプラスに働くため、企業経営者や政治家として成功するのです。

一部のサイコパスが、なんの利益にもならない快楽殺人を犯すのも、犯行声明を出して世間からの注目を浴びたいという理由がほとんどだったりします。

人々への共感能力がないのに、なにゆえ人々からの評判を欲するのか。ここに、猟奇殺人を犯したり残虐な独裁者になることよりも遥かに恐ろしいサイコパスの真実が隠されています。

前回の<道徳感情>とはそもそも何かという話を思い出していただきたいのですが、人類は進化の過程で言葉による<評判>を媒介とした協力関係システムを身に着けたのでした。

評判によって、巡り巡って見返りが返ってくることにより、自分の生存率を上げることができる。この<間接互恵性>というシステムを維持するために生じたのが<道徳感情>です。

そのために、人を罰したいという欲求が高まったわけですが、一方で、自分に関しては評判を高めたいという名誉欲もまた生じました。<道徳感情>によって、この両者がもたらされているのです。

ですから、道徳も感情も欠落しているはずのサイコパスが、評判を追い求めるというのはおかしなことのはずなのです。

恐怖心だけが欠落している?

じつはサイコパスも、すべての感情が無いというわけではありません。恐怖心だけが欠落していて、それ以外の感情は正常であることが多いのです。

彼らは恐怖心が無いので、危険に対する感覚が極めて鈍く、命が危なくなるような場面でも平気で突き進んでいったりします。そのため、なにをやっても自分が逮捕されたり、死刑になったりするだろうなんて一切考えません。サイコパスには、罰が抑止力として通用しないのです。

だからこそ、他人にはどこまでも冷酷で、一方的に利益を搾取しようとします。普通の人は、相手からの報復を恐れたり、社会からつまはじきにされることを恐れてそんなことはできませんが、彼らはリスクを考えられないのです。そうなると、得ようとするのは利益だけでは済まなくなります。

人間社会を成り立たせている<間接互恵性>は、良きことをした者には評判という報酬を、悪しきことをした者には罰を与えるという両面でシステムを維持しています。その一方の罰が通用しないとなると、ブレーキが外された状態で、評判だけを異様に欲しがるようになってしまうわけなのです。

サイコパス的経営者が一生掛っても使い切れない桁違いの報酬を得たがるのも、評判を数値化して実感したいという欲求なんでしょう。

生身の人間である限り、ひとりで食べられる御馳走の量は決まっておりますし、一生のうちに着れる服や住める家も限られていて、贅沢のためなら一定の額以上の金銭は必要ないはずなんですから。

しかし、評判には限度がなく、彼らは際限なく追い求めることになるのです。

なにせ、罰を恐れませんから、評判を得るためには手段を選びません。そのために社会を大混乱に巻き込んだりもするのです。

恐怖心を生み出す扁桃体という脳の部位に異常があるため、サイコパスは恐怖を感じられなくなっています。正常な人も、磁気刺激によって扁桃体へ流れる電気信号を減らすと、数十分間だけサイコパスと同じ状態になることが知られています。

恐怖心が無くなるので、罰を恐れず、自信満々になるのです。この自信がサイコパスの大きな特徴で、また悲劇の元でもあります。

嘘と自信に満ちている

サイコパスは平気で嘘をつきます。なんのためらいもないので、人々は簡単に騙されます。サイコパスの専門家さえ何度でも騙されるのです。

普通の人が嘘を云う場合、バレたらどうしようという心理的圧迫にさらされますから、どうしても表情や態度におかしなところが出てきます。サイコパスは恐怖心がないので、バレたら困るなんて微塵も考えませんから、まったくの平常心で嘘が云えるのです。

科学的な細かい話をしますと、危険を察知したときに扁桃体はアドレナリンなどのストレスホルモンを分泌させる指令を発し、血圧や心拍数を上げて筋肉を活性化させ敵と闘ったり逃げたりしやすくします。

また、顔面神経にも信号を送って恐怖の表情を作ります。そのために、心理的圧迫を受けると顔や全身の筋肉の動きに変化が生じるわけです。一方、サイコパスは扁桃体が正常に働かないので身体の変化が起きません。

彼らは恐怖心がないためリスクに対する感覚が極めて鈍いので、すぐにバレるようなことも気にせずどんどんしゃべります。だから、その場は騙せても、あとからおかしいなと気づかれて大体は失敗することになります。

しかし、とにかくサイコパスは恐怖心がないので不安を一切感じず、言葉も態度も自信に満ちあふれています。

普通の人は嘘を云うときだけではなく、大切な場面や大勢の人の前でしゃべったりするときは失敗したらどうしようと思って、多少はおどおどしたぎこちない態度になってしまいますが、サイコパスはつねに堂々としています。

その姿がカリスマ性を醸し出し、人々は簡単に惹きつけられてしまうのです。

ですから、云ってることに少々おかしなところがあっても、一度心を奪われた人は自分のほうが間違っているのではないかと勝手に考えて、騙されていることになかなか気づきません。ほんとうの破滅に巻き込まれてから、ようやく我に返るということになってしまうわけです。

「退屈」が暴走を引き起こす

ところで、人間は数百万年間の狩猟採集時代の性質が身に染みついていて、たかだか1万年も経っていない農耕や文明社会にはまだ適応できていません。

狩猟採集では危険を避けているだけなら獲物を捕ることができず飢え死にするんですから、恐怖を感じるぎりぎりのところまでは危険を冒すことが生存のための必須条件でした。これはよほど強力な本能で、いまだに人間の精神に根深く残っています。

そのため、現代人も恐怖が足りないと退屈し、わざわざホラー映画を観たり絶叫マシンに乗ったりするのです。報酬を得るため嫌々恐怖に耐えるのではなく、こっちから金を払って無意味に適度な恐怖を体験して喜んでいるようなわけなのです。

正常な人でもこんな具合なのに、サイコパスは元から恐怖心がありませんから、どんなときでも我慢できないほど退屈しています。

それで、自分のほうから危険に突っ込んでいくのです。サイコパスと云えども自分の利益にならないことはしないだろうなんて、常識的な考えで行動を予測していると大変なことになります。

ブレーキが壊れた状態でアクセルを踏む本能だけが暴走するサイコパスの、最大のアクセルは退屈なのです。これは極めて耐え難いもので、解消するためなら死をも恐れません。

サイコパスひとりで死んでくれるのならそれでいいのですが、ときに大勢の人々を巻き添えにすることになります。

こういうリスク感覚が根本的に欠落している人間は、早い段階で失敗を犯して大体は消え去るもんなんですが、千人や万人にひとりは確率的に偶然成功してしまい、政治家や経営者として力を持つようにもなります。

とくに親から莫大な財産や人脈を受け継いでいたりすると少々の失敗では致命傷にならず、また復活して時には国家の頂点に立ったりもするのです。

そういう輩が経済界や国家のトップに立ってもまだ退屈に堪え切れずにさらなる危険に突っ込んでいくと、社会全体を巻き込んで破滅させてしまうことにもなってしまいます。

サイコパスと普通の人の線引き

これがサイコパスだけの問題なら、少数しかいない彼らを封じ込めればそれで済むんですが、そうはいかないのがまた厄介なところです。扁桃体に磁気刺激を与えたりしないでも、正常な人間がまったく同じ病状を示すことがあるからです。

第一回で<システムの人>の話をしました。平等が破られ格差が広がると<道徳感情>が強く刺激され、幾何学的で美しい計画に取り憑かれて社会を大混乱に陥らせる者たちのことです。

彼らが危険なのは、無理のある計画だけではなく、偉大なる理想のために個々の人々を平気で踏みにじるようになるからなのです。つまり、他者への共感を失ってしまい、サイコパスと同じになってしまうのです。

元々は、多くの人々を救うための理想的な計画だったはずなのに、その偉大なる計画を遂行するために多くの人々を虐殺するようにさえなってしまう。

そもそも、共感とはなんなのでしょうか。

アダム・スミスは『道徳感情論』で、人間は他者の痛みに共感することはあまりなく、恐怖にこそ共感するのだと、なかなか穿ったことを述べています。スミスの時代は麻酔がなかったですから、外科手術は強烈な光景でした。そんなものを見ると自分の身体が切られてるような感覚に襲われたりしますが、慣れるとなんとも思わなくなるというんです。

ところが、恐怖心には必ず共感してしまう。痛みはその瞬間に実在するものですが、恐怖とは次の瞬間起るかもしれないことへの想像に過ぎません。その不確かさのためにますます不安を感じて共感してしまうとスミスさんは仰るのです。

サイコパスは共感能力がなく、華麗なる計画に囚われてサイコパス化した<システムの人>も他者への共感を失ってしまうという現象を踏まえると、共感とは恐怖心と密接な関係があると思われます。

理想に燃えた<システムの人>は恐怖心を克服してしまうために、偉大なる計画に反する者を残虐に弾圧し、テロも平気で行うようになるのです。

戦場でときに考えられないような残虐行為が発生するのも、戦争によって恐怖を克服した兵士が他者への共感を失ってしまうためではないでしょうか。

未来のリスクを回避するため備わった想像の産物である恐怖心、未来の自分という他者を想像する力が、想像ゆえに本物の他者の恐怖心と混線するという錯誤から生れたものが共感かもしれないのです。

実際の痛みを感じるような事態が起きる一瞬前に、我々は恐怖心によって危険を回避することができます。さらに他者の恐怖心まで取り入れることができれば、もう一歩早く危険から逃れることができ、生存率が格段に上がるでしょう。

ある程度の恐怖は自ら求めてしまう人間の性質を考えれば、この他者の恐怖への共感は生存にとって決定的な意味を持つはずです。自然淘汰の原理から見れば、生死に直結しないその他の感情の共感は、恐怖の共感から派生した副産物に過ぎないと思えます。

恐怖心と共感がないサイコパスの特徴から考えても、そういう結論になるのです。

そうして、現代の科学でも共感と扁桃体にはなんらかの関連性があるとされています。脳科学も神経科学も進化生物学も、その片鱗さえなかった250年前に、ただ精緻な人間観察だけでここまで見抜いていたアダム・スミスという人物はただ者ではありません。

また、壇上の話し手の緊張感が聴衆にそのまま伝染することが、ストレスホルモンの分泌測定実験によって確かめられています。逆に、自信満々で堂々と話すと、聴衆は不快な不安感を感じずに気持ちよくリラックスして聴くことができるのです。

多くの人々が、話の内容にはあまり関係なく、恐怖心を持たないサイコパスを好ましく思って惹きつけられてしまうことにも、扁桃体の働きと共感が作用しているのでした。

緊張も不安も恐怖も、危険に備えるために存在する同一の身体的な反応です。それらの感覚に敏感で共感能力の高い、つまり<道徳感情>を強く備えた人ほど、恐怖心がないため罰を恐れず非道なことを平気でやるサイコパスを支持することになってしまうわけなのです。

なお、サイコパスと普通の人は明確な線引きがあるわけではなく、度合いが高いか低いかの程度の問題です。

傾向の高い人間がサイコパスと呼ばれますが、全員が完全に恐怖心がないわけでもなく、多少の危険は気にしないけど命に関わるほどだと避けようとする者もいます。

逆に普通の人でもサイコパス的要素は必ず持っていて、条件によっては強化されることになるのです。

その最大の要因が平等が崩れて<道徳感情>が強く発動されることで、サイコパスの大量発生を防ぐという意味からも、格差の拡大は絶対に避けねばならないのです。

サイコパスが戦争を回避する?

さて、ここでまたトランプ大統領の話に戻ります。

トランプ政権を支えるオルタナ右翼の黒幕であるスティーブ・バノンは、元々ゴールドマン・サックス勤務だったり投資会社を経営したりする人物でした。

ところが、リーマンショックを引き起こした金融界の金持ちたちがまったく刑罰を受けない不平等に<道徳感情>が強烈に刺激され、美しい図式的計画によって世の中を変革させることを目指すようになったのです。

まさしく、アダム・スミスが『道徳感情論』で非難している<システムの人>そのものです。

とにかくバノンが囚われている因果は、米国は危機に陥ると80年ごとに大戦争を起して生まれ変わるという、まさしくこれ以上はない単純なる幾何学的理論だったりします。

しかし、歴史を振り返ってみると、独立戦争、南北戦争、第二次大戦と実際に米国は80年ごとに大戦争を起して新しい段階に入っているのです。

しかも、第二次大戦参戦から76年後の今年、バノン自身が大統領上級顧問と国家安全保障会議の常任メンバーに就任したんですから、単純極まりない観念的な世界認識を笑ってばかりもいられません。

国家安全保障会議というのは、米国が戦争をはじめるかどうかを最終決定する機関です。トランプ政権では信じられないことに、統合参謀本部議長と国家情報長官を常任メンバーから外してしまいました。

軍や諜報機関からの客観的情報を入れずに、戦争をはじめるかどうかを決めるということで、現実よりバノンの抽象的観念が優先する国家戦略体制を構築したわけです。

これはもう、現実の世界情勢がどうであろうと、80年目の大戦争をバノンは引き起こそうとするでしょう。しかも、世界を崩壊させることにより、自然と新しい世界が生れるのだと公言しています。大量の犠牲者が出ることはむしろ必要だと考えているようで、<システムの人>が偉大なる理想のためにサイコパス化した典型ではあります。

国家安全保障会議から統合参謀本部議長と国家情報長官を外すなどという離れ業をやってのけるほど、ホワイトハウスにおけるバノンの影響力は絶大でした。彼を抑えつけることができるのは、もはやトランプ大統領しかないという状況になったのです。

そのトランプがより巨大なる評判を得るために、あるいは耐え難い退屈をまぎらわすために、戦争が一番の道だと考えれば、バノンの戦略に乗っかることになります。しかし、果たしてそんな具合になったりするでしょうか。

ここで頼りとなるのが、バノンの<システムの人>としてのこだわりです。幾何学的な美しい計画に取り憑かれている彼は、できるだけ80という数字に近づけるため、トランプの初回任期ぎりぎりの4年間は待とうとするでしょう。

また、もうひとつ頼りとなるのが、評判を得たい、さらには退屈を解消したいというだけで、特別なにをやりたいという理想もなく大統領になってしまったトランプのサイコパス的行動です。

トランプが大統領になるだろうと予言したマイケル・ムーアは、トランプが法を犯して大統領をクビになるだろうという予言もしています。トランプの飽きっぽい性格から、任期途中で自ら政権を放り出すのではと考えている人も大勢います。トランプが4年保たないほうに賭ける人もかなり多く、ブックメーカーのオッズは低いままです。

これは現実的にありそうな話です。何故か米国大統領はなんでもできると思っている人がいるのですが、議会の力が大きい米国では日本の首相よりも自分の意志通りに政策を決めるのは難しいのです。共和党とさえ対立点の多いトランプは、そうとうに苦労するでしょう。

これまで自分の企業やテレビ番組で好き放題にやってきた彼が、不自由極まりない大統領の座なんて退屈だと考えれば、我慢して留まるわけがありません。

9.11によって<道徳感情>を強く刺激された議会が認知バイアスによる因果の錯誤に押し流され、何故かテロとはまったく関係ないイラクに参戦しようとするブッシュ大統領を圧倒的多数で支持したようなことが起ればまた別ですが。

いや、たとえそんなことになっても、退屈は解消されないかもしれません。

勝算のない無謀な選挙戦に自ら突っ込んで勝ち上がる過程こそが刺激と注目を一身に浴びる快感に繋がっていたのであって、大統領職にそんな魅力はないでしょう。

いまだに去年の選挙戦のことばかりツイートしていることからも、トランプの興味がどこにあるのかが判ります。

いずれにせよ、トランプにとってバノンの理想なんかどうでもいいわけです。世間を驚かして話題になるから当初はその政策を採用しましたが、利用価値がないと考えればいつでも躊躇なく切り捨てるはずです。

そして、バノンは4月に国家安全保障会議から外されてしまいました。統合参謀本部議長と国家情報長官も、あっさり常任メンバーに戻されました。

しかしながら、バノンは依然として大統領上級顧問として大きな影響力を保持したままで、彼の真の狙いが4年後である限り、基本的な構図は変わっていないのです。

〔PHOTO〕gettyimages
いまはまだ早いと思っているのか、あるいは自分が動かなくともどうせ大規模戦争になるだろうと思っているのか、これまでも国家安全保障会議で積極的な発言はしていなかったようですし。

4年後に何も起きなかったときこそが、<システムの人>としてのバノンの計画遂行の本番ではあります。仮に政権から追い出されても、フェイクニュースサイトを駆使してオルタナ右翼を操るその扇動力はあなどれません。

むしろ、トランプが何もできないままに政権を放り出して、幾何学的計画を期待した支持者たちが落胆したあとこそ、バノンの出番なのかも知れません。

さらに、バノンが外れてから逆にシリアや北朝鮮との対立姿勢を強めて戦争の危機が高まったり、また振り上げた拳を引っ込めたりもしています。良くも悪くも壮大なる計画を遂行しようとするバノンとは違って、戦略もなく行き当たりばったりのトランプ大統領のやり方が前面に出てきたわけです。

しかし、一見バラバラのように見えて、恐怖心がなくリスク計算をできない者が、失敗や報復を恐れず最大限に評判を得られると思った案件へ闇雲に突っ込み、後始末などやらずにまた別の良さそうに思える案件に突き進むという、ひたすら評判を追い求める行動としては一貫しています。

今後の動向は、これらの<システムの人>やサイコパス的人物たちの<道徳感情>に突き動かされる精神の歯車の噛み合い具合で決まってくるのです。

それぞれの歯車に働きかけて、より良き方向に向かわせたいと考える米国国民や我々のような外国人は、<道徳感情>の仕組みをより深く理解しなければなりません。それはもちろん、自分自身の<道徳感情>による認識や行動のゆがみを自覚することも含まれているのですが。

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稲田 下村 日本会議議

”稲田朋美防衛相 東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補を応援する集会で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたいと、このように思っているところだ」と訴えた”

ーーーーー
都議選板橋区の自民党候補二人は極右日本会議議員懇談会と極右集団・創生「日本」の副会長下村博文の秘書上がりである。

ーーーーー
下村博文元文科相 加計学園から200万円違法献金の疑い(週刊文春):事実ならば悪質な事案。しっかり説明すべきだ。

下村博文元文科相(63)が、加計学園から200万円の違法な献金を受けた疑いがあることがわかった。「週刊文春」が入手した下村事務所の内部文書で判明した。

 下村事務所が作成した<2013年博友会パーティー入金状況>によると、<9月27日 学校 加計学園 1,000,000>と記載されている。

 博友会とは、当時、文部科学大臣だった下村氏の後援会であり、この年の10月、大規模な資金集めパーティーを開いていた。

 また、翌年の<2014年博友会パーティー入金状況>には、10月10日付で<学校 山中一郎 加計学園 1,000,000>と記載されていた。山中氏は当時、加計学園の秘書室長を務めており、政界との窓口となっていた。

 政治資金規正法では、20万円を超えるパーティー券購入を受けた場合、政治資金収支報告書に記載しなくてはならないと規定されているが、博友会の収支報告書には、加計学園からの寄付は記載されていなかった。

 また、同様に<入金状況>に名前と金額が記載されているにもかかわらず、収支報告書で報告されていない寄付が2012~2014年の3年間で約1000万円に上ることがわかった。このうち、複数の人物が<入金状況>にある金額を、パーティー券として購入していたことを「週刊文春」の取材に認めた。いずれのケースも政治資金規正法違反の疑いがある。

 下村事務所の複数の関係者は、「週刊文春」の取材に対し、内部文書が本物と認めた。その一人は<入金状況>の作成過程を次のように語った。

「博友会には専用の口座があり、入金された金額を確認してリストに記載します」

 下村氏は小誌の取材に「実際はもらっていない」とした上で、事務所を通じて「加計学園からチケットを購入いただいたことはありません。収支報告は適正に行っています」と回答した。加計学園は、小社の月刊「文藝春秋」の記事に抗議していることを理由に、事実確認に応じなかった。

 さらに、小誌が入手した下村事務所の榮友里子文科大臣秘書官(当時)の「日報」には、加計学園が学部新設を巡り文科省が対応するよう下村氏に口利きを依頼したことなどが記載されていた。「週刊文春」6月29日発売号では、安倍政権を揺るがす疑惑に発展した加計問題の新疑惑について詳報している。

「週刊文春」編集部

2017年6月28日水曜日

例の写真


「あったものをなかったものにはできない」

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前川前文部科学省事務次官が、加計学園をめぐる文書で記者会見をされた。

様々な憶測が流れていて、何が真実か見えづらい。



実は、前川氏は、文部科学省をお辞めになった後、私が運営するNPO法人キッズドアで、低所得の子どもたちのためにボランティアをしてくださっていた。素性を明かさずに、一般の学生や社会人と同じようにHPからボランティア説明会に申し込み、その後ボランティア活動にも参加してくださっていた。

私は現場のスタッフから「この方はもしかしたら、前文部科学省事務次官ではないか」という報告は受けていたが、私が多忙で時間が合わず、また特になんのご連絡もなくご参加されるということは、特別扱いを好まない方なのだろう、という推測の元、私自身は実はまだ一度も直接現場でお目にかかったことがない。



担当スタッフに聞くと、説明会や研修でも非常に熱心な態度で、ボランティア活動でも生徒たちに一生懸命に教えてくださっているそうだ。

「登録しているボランティアの中で唯一、2017年度全ての学習会に参加すると○をつけてくださっていて、本当に頼りになるいい人です。」

と、担当スタッフは今回の騒動を大変心配している。年間20回の活動に必ず参加すると意思表明し、実際に現場に足を運ぶことは、生半可な思いではできない。

今回の騒動で「ご迷惑をおかけするから、しばらく伺えなくなります」とわざわざご連絡くださるような誠実な方であることは間違いがない。





なんで、前川氏が記者会見をされたのか?

今、改めて1時間あまりの会見を全て見ながら、そして私が集められる様々な情報を重ねて考えてみた。

これは、私の推察であり、希望なのかもしれないが、彼は、日本という国の教育を司る省庁のトップを経験した者として、正しい大人のあるべき姿を見せてくれたのではないだろうか?



私は今の日本の最大の教育課題は「教育長や校長先生が(保身のために)嘘をつく」ことだと思う。

いじめられて自殺をしている子どもがいるのに、

「いじめはなかった」とか

「いじめかそうでないかをしっかりと調査し」

などと、校長先生や教育長が記者会見でいう。

「嘘をついてはいけません。」と教えている人が、目の前で子どもが死んでいるというこれ以上ひどいことはないという状況で、明らかな嘘をつく。

こんな姿をみて、子どもが学校の先生の言うことを信じられるわけがない。



なぜか学校の先生には、都合の悪いことが見えなくなる。周りの生徒が「いじめられていた。」と言っているのに「いじめ」ではなく、「友達とトラブルがあった」とか、「おごりおごられの関係」になったりする。

それは今回の、あるはずの文書が「調査をしてみたが、見つからなかった。」であり、「これで調査は十分なので、これ以上はしない。」という構図とよく似ている。



自分たちの都合のいいように、事実を捻じ曲げる。

大人は嘘をつく。

自分を守るためには、嘘をついてもいい。正直者はバカを見る。



子どもの頃から、こんなことを見せられて、「正義」や「勇気」のタネを持った日本の子どもたちは本当に、本当にがっかりしている。何を信じればいいのか、本当にわからない。

小さなうちから、本音と建前を使い分け、空気を読むことに神経を尖らせなければならない社会を作っているのは、私たち大人だ。





「あったものをなかったものにできない。」



前川氏が、自分には何の得もなく逆に大きなリスクがあり、さらに自分の家族やお世話になった大臣や副大臣、文部科学省の後輩たちに迷惑をかけると分かった上で、それでもこの記者会見をしたのは、

「正義はある」

ということを、子どもたちに見せたかったのではないだろうか?



「あったものをなかったものにはできない。」



そうなんだ、嘘をつかなくていいんだ、正しいものは正しいと、間違っているものは間違っていると、多くの人を敵に回しても、自分の意見をはっきりと言っていいんだ。



子どもたちとって、これほど心強いことはない。



「正義」や「勇気」のタネを自分の心に蒔いて、しっかりと育てていいんだ。

どれほど心強いだろう。





今回の記者会見は、前川氏にとっては、何の得もないが、我々日本国民には非常に重要な情報である。報道によれば、くだんの大学のために、37億円の土地を今治市から無償譲渡し、96億円の補助金が加計学園に渡る計画だという。

もし、大学が開学すれば、さらに毎年国の補助金が渡ることになる。



96億円の補助金とはどれぐらいの額だろうか?

昨年、私たちを始め多くの団体やたくさんの方々の署名によって実現した給付型奨学金の年度予算は210億円だ。一人当たりの給付額も少ないし、人数もとても希望者をカバーできるものではない。なぜ、こんなに少ないのか?というと、「国にお金がないから」という。



お金がないのに96億円、土地も合わせれば136億円もの税金を投じて、新たに逼迫したニーズを見られない獣医学部を作るお金を、給付型奨学金に回したほうがいいのではないだろうか?



前川氏の記者会見は、このような税金の使い道について、もう一度国民がしっかりと考える機会を作ってくれた。



今、憲法改正による教育無償化がにわかに浮上している。私は教育無償化に賛成だ。いや、賛成だった。

しかし、大学の設置や補助金に信頼性が置けない現状では、憲法を改正してまで教育無償化を急ぐことに、大きな疑念が生じている。

結局、あまり市場ニーズのない、教育力のない大学等に、「子どものため」と言って税金がジャブジャブと投入され、子どもは質の良い教育を受けられない状況は変わらずに、一部の人だけが豊かになる。

そんな構図が描かれているとしたら、恐ろしいことだ。



これが事実かどうかは、わからない。しかし、そんなことを考えさせてくれる。



記者会見は、前川氏や彼の家族にとってはいいことは何もないが、本当は必要のない大学に多額の税金が使われるという、大きな損失を防ぐかもしれない。そのために、彼は勇気を出し正義を語ったのではないだろうか?



「あったものをなかったものにはできない。」



何が真実なのか、私たちはしっかりとこれからも探求していかなければならない。



今後、どのように動くのか全くわからないが、私たちは、文部科学省というこの国の教育を司る省庁のトップに、強い正義感と真の勇気を持った素晴らしい人物を据える国であり、時に身を呈して、国民のためにたった一人でも行動を起こす、そんな人が政府の中枢にいる国だということは間違いない。

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裁判所には直接、電力会社や原子力産業との癒着構造があるのだという

「住民の生命が脅かされる具体的危険は認められない」

 12月24日、福井地裁は高浜原発再稼働の差し止めを命じた仮処分決定を取り消し、再稼働に向け大きな一歩を歩み始めた。この訴訟に関しては今年4月14日、同裁判所において「新規制基準に適合したとしても安全性は認められない」などとして再稼働しないよう命じる仮処分が出され、それを不服として関西電力側が異議を申し立てていたもの。つまり、今回の福井地裁の決定は関西電力側の主張が通ってしまったということでもある。

 だが、この差し止め仮処分取り消しの背景には、裁判所の露骨な“原発推進人事”があった。4月の高浜原発再稼働差し止めの仮処分を決定したのは福井地裁の樋口英明裁判長(当時)のことだ。

 樋口裁判長は、「10年足らずの間に各地の原発で5回にわたって想定を超える地震が起きたのに、高浜原発では起きないというのは楽観的な見通しに過ぎない」と指摘し、福島第一原発事故後に定められた原子力規制委員の新基準についても「緩やかにすぎ、合理性を欠く」と判断。政府の原発政策に根本から異議を唱える決定だった。

 ところが、裁判所はこの樋口裁判長を原発裁判にかかわらせないような人事を発令する。

 きっかけは樋口裁判長が、1年半前の14年5月、大飯原発の運転差し止め訴訟で原発の運転を認めない決定を下したことだった。その後、樋口裁判長が高浜原発の運転差し止め仮処分を担当することになると、裁判所は2015年4月1日付で、樋口裁判長を、名古屋家裁に異動させることを決定したのだ。

「彼ほどのベテランなら通常高裁に異動してもおかしくないはずですが、家裁への異動になってしまった。関係者の間では、懲罰人事、今後、原発訴訟に関わらせないようにするための“左遷”だと囁かれました」(司法記者)

 高浜原発の差し止め仮処分申請については、樋口裁判長が裁判所法28条に基づく「職務代行辞令」を利用して、名古屋地裁への異動後も引き続き審議を担当、再稼働を差し止める仮処分を決定したが、恣意的な異動命令に屈さない、裁判官としての人生をかけた大仕事だったと言える。


 だが、その樋口裁判長もさすがに、今回の異議申し立ての審議には関わることはできなかった。裁判所の“原発推進人事”は見事に功を奏し、新たに赴任した林潤裁判長によって、高浜原発の再稼動差し止めは覆された。

 しかも、今回決定が下されたのは高浜原発だけではない。同じく12月24日、福井地裁の林潤裁判長は、大飯原発の3、4号機を再稼働しないよう求めた住民の申し立てについても退けた。樋口裁判長が下した決定について控訴審で審理が継続されている中でのことである。ようは外堀を埋めたわけであり、これで高浜、大飯の2つの原発が再稼働されることがほぼ決定的となった。

 もちろん、こうした人事を使った原発後押し判決の背後には、政府の意向がある。

「司法の独立なんていうのは建前にすぎなくて、今回に限らず、法務省は権力側に都合の悪い判決を出した裁判官に報復のような人事をするんです。例えば刑事事件で無罪判決を出したり、行政訴訟で住民側を勝訴させた裁判官は必ずと言っていいほど地方の支部や家庭裁判所に異動させられる。今回のケースもまさにそれに当たるでしょう」(司法関係者)

 しかも信じられないことに、裁判所には直接、電力会社や原子力産業との癒着構造があるのだという。

 その典型的な例を「週刊金曜日」2011年6月3日号でジャーナリスト三宅勝久氏がレポートしている。記事によれば1992年、伊方原発と福島原発設置許可取り消しを求めた裁判で「国の設置許可に違法性はない」と電力会社側に沿った判決を下した味村治氏(故人)が、退官後の98年、原発メーカーでもある東芝の社外監査役に天下りしていたという。

 味村氏は東京高検検事長や内閣法制局長官を歴任し、最高裁判事となった人物で、いわば司法のエリート中のエリート。しかも味村氏の「原発は安全」との味村判決が、その後の原発建設ラッシュを後押しする結果となった。

 原発企業に天下ったのは味村氏だけではない。同じく三宅氏のレポート(「週刊金曜日」2011年10月7日号)でも司法関係者の原発企業天下りが紹介されている。

・野崎幸雄(元名古屋高裁長官) 北海道電力社外監査役
・清水湛(元東京地検検事、広島高裁長官) 東芝社外取締役
・小杉丈夫(元大阪地裁判事補) 東芝社外取締役
・筧栄一(元東京高検検事長) 東芝社外監査役・取締役
・上田操(元大審院判事) 三菱電機監査役
・村山弘義(元東京高検検事長) 三菱電機社外監査役・取締役
・田代有嗣(元東京高検検事) 三菱電機社外監査役
・土肥孝治(元検事総長) 関西電力社外監査役

 ようするに、樋口裁判長とは真逆に、原発容認の決定を下したりなどすれば、裁判官たちには天下りというご褒美があるということらしい。これでは、司法の独立どころか、裁判官や検事までが原発企業の利益共同体、原発ムラの一員だったということではないか。

 そう考えると今回の高浜、大飯原発再稼働容認の決定は何ら不思議ではない。ほとんどの裁判官の頭の中にあるのは、下手な判決を出して政府ににらまれ、左遷されたくないという思いと、自分が得られる地位や経済的な恩恵だけなのだ。

“福島の教訓”などどこ吹く風で、再び原発大国への道を進んでいく安倍政権と、それを止めるどころか、自らも原発利権漬けになっている裁判所──。この国の腐敗はもはや末期的だ。

2017年6月26日月曜日

文科省が敗戦処理に転じた起点を訊ねられ、同年10月23日の衆院福岡6区の補選の結果で、敗戦処理に転じたと。

前川前文科省事務次官の会見。
昨年10月7日萩生田氏に農水省、厚労省との調整を依頼、ところが10月21日には獣医学部新設派へと変節していたと。
文科省が敗戦処理に転じた起点を訊ねられ、同年10月23日の衆院福岡6区の補選の結果で、敗戦処理に転じたと。

2017年6月24日土曜日

「重要な人物で、一切発言しておられない人」

前川氏はきょうの会見のなかで、「重要な人物で、一切発言しておられない人」として加計学園理事長の加計孝太郎氏の名前を挙げ、メディアに向けて「加計孝太郎さんを早くつかまえてほしい」と氏への取材を呼びかけた。問題の最重要人物がメディアから追いかけられていないという異常事態、それこそがメディアの弱腰を裏付けているだろう。

2017年6月22日木曜日

どのメディアが総理に質問できたか。

 安倍総理が19日、国会閉会に伴う記者会見を行いました。MBSが注目したのは、どのメディアが総理に質問できたか。

 実は総理会見では通常、官邸のスタッフが指名した数人の記者しか質問することができません。「親安倍」か「反安倍」か、メディアの色分けが話題となる中、選ばれたのは?

 注目したのは質疑応答でどのメディアが質問したか。先日、菅官房長官の会見では、東京新聞の記者との激しいやりとりが注目を集めました。

 「私やっぱり文科省が判断したというよりも、安倍首相や菅さんたちが判断しているのではないかと思うが、どうでしょうか?」(記者)
 「そこはありえません」(菅長官)

 「同じ趣旨の質問を繰り返すのはやめていただきたい」(官邸スタッフ)
 「きちんとした回答をいただけていると思わないので繰り返し聞いています」(記者)

 19日の総理会見でまず質問したのは、現在記者クラブの幹事社となっている毎日新聞とTBS。ここは予定通りで、この後の質問者を官邸スタッフが指名します。どのメディアが指名されたのでしょうか。

 「リンダ(記者の名前)」(官邸スタッフ)
 「ロイター通信です。アメリカと中国の緊密な関係が日本に与える影響は…」(記者)

 「では次の質問…じゃあハラさん」(官邸スタッフ)
 「NHKのハラです。加計学園と森友学園の問題に戻りますが…」(記者)

 「じゃあシマダさん」(官邸スタッフ)
 「日本経済新聞のシマダと申します」(記者)

 「ニシガキさん」(官邸スタッフ)
 「フジテレビのニシガキです。北方領土問題について…」(記者)

 指名されたのはロイター通信、NHK、日本経済新聞、フジテレビの4社。日ごろ政権を厳しく批判している印象の強いメディアは指名されませんでした。

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 親安倍の4社の記者は加計疑惑や森友疑惑を素通りして、米中関係がどうした、TPPがどうなる、人づくりがどうこうと、緊急課題でもないことを次々質問して安倍首相に“独演会”の時間を提供した。

 オマケに首相会見は事前に質問事項を官邸側に提出する。だから安倍は官僚が作成した想定問答集を前に構えている。

「最近さかんに報道されているので知っている」

萩生田氏は23日の参院予算委員会で、福島みずほ議員から「加計孝太郎理事長が安倍総理の腹心の友であることを知っていましたね?」と問われると、「最近さかんに報道されているので知っている」と答えた。

 萩生田氏は自らのブログに安倍首相、加計理事長と3人でバーベキューパーティーを楽しんでいる写真を掲載している。場所は安倍首相の別荘。日時は2013年5月である。

久しぶりにテレビに嘘つきでない人が出て話していた。

将棋界に彗星(すいせい)のように現れた中学生棋士の藤井聡太四段(14)が21日、歴代1位タイの28連勝に並んだ。デビューから負けなしでの到達は、誰もが予想し得なかった金字塔だ。

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インタビューで何か話していた。
久しぶりにテレビに嘘つきでない人が出て話していた。

ナベツネさんの私の履歴書

昔、ナベツネさんの私の履歴書が日経で連載された時
それを切り取って子供に読ませていた親がいて
もちろん賛美しつつなんですが
そういう感覚の人もいるんだなあと思った次第です

籠池氏、「100万円」返しに昭恵夫人経営の居酒屋訪問

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籠池氏、「100万円」返しに昭恵夫人経営の居酒屋訪問
というニュースが流れていたんですね
「UZU」というところらしいんだが、籠池氏がドアを開けて、
中の人が籠池氏の姿を見ると怒号
誰が怒鳴っていたのかは分からないが
普通の人があんな怒鳴り声を出すものなのだろうか
それにどうしてあんなに怒鳴る理由があるのだろうか
どうせそこに昭恵夫人はいないのだろうし

そういえば一般市民とそうでない人の区別とか国会でやっていましたね
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返しに来ることは5日ほど前、昭恵氏にメールで伝えたが、返事はない」といい、
現場にいて対応した人に「それは寄付なんで受け取れない」言われたらしい。
その後籠池氏は安倍氏の自宅にむかったとのこと。
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NHK『クロ現』が加計問題で総理圧力の決定的証拠を報道! 萩生田副長官が「総理は30年4月開学とおしりを切っている」
2017.06.20 

 ついにNHKが加計学園問題で決定打となるスクープを報じた。昨夜、放送された『クローズアップ現代+』が、独占入手した文科省作成の“新たな内部文書”を公開。その内容は、萩生田光一官房副長官が文科省に対し、はっきりと「総理案件」であることを伝えている衝撃的なものだった。

 先週、「安倍首相の側近中の側近」である萩生田官房副長官が、「広域的に」「限る」という事実上の「京都産業大学外し」を指示していたことが発覚したが、今回、NHKがスクープしたのは、その指示の1週間前ほどにあたる2016年10月21日、萩生田官房副長官が文科省の専門教育課長である浅野敦行氏に対して語った言葉を記録した「10/21萩生田副長官ご発言概要」という文書だ。

 そこには、まさに「決定的」な文言が並んでいる。

「和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている」
「総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった」
「何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邉加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」
「農水省が獣医師会押さえないとね」

 和泉洋人首相補佐官については、前川喜平・前文部科学事務次官が昨年9~10月に「総理は言えないから私が代わって言う」として、獣医学部新設を早く認めるように複数回言われたことを証言してきた。今回の新文書は、そうした“圧力”をかけたにもかかわらず抵抗する文科省に対し、萩生田官房副長官が「官邸は絶対やる」「総理は2018年4月開学と決めている」とはっきり“総理案件”だと宣告し、その上で、加計学園事務局長を浅野課長のもとにまで行かせるとまで言っていたことを示すものだ。何より、開学時期を切ったのは、安倍首相その人だというのである。

指示はやはり岩盤規制改革ではなく“総理のご学友”の加計学園開学!

 さらに、萩生田官房副長官は、和泉首相補佐官や内閣府と話し合った上、四国で獣医学部新設を行うためにはどうすればいいかを具体的に列挙。萩生田官房副長官が「広域的に」「限る」という新設条件を手書きで修正したとされるメールが送られたのは、この約10日後のことだ。

 だいたい、安倍首相は一貫して「岩盤規制改革をスピード感をもって進めるように、つねに指示してきた」と言い、内閣府の藤原豊審議官も申し合わせたように「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っていること」という発言について「首相はつねづね規制改革全般について『スピード感をもって実現すべきだ』と発言している。関係省庁と議論する際に、こうした首相発言に言及することは十分にある」と説明してきた。ようするに、安倍官邸と内閣府は「国家戦略特区全体の話をしているのに、文科省が勝手に『総理のご意向』などと記載しただけ」と逃げてきたのだ。

 だが、常識的に考えて、あからさまな虚偽のメモを官僚が作成するわけがない。今回、発覚した萩生田官房副長官の発言メモは、安倍首相自ら開学時期を設定していた。さらには「加計学園事務局長を文科省に行かせる」とまで言及し、実際、この6日後に両者は面談したという。やはり、獣医学部新設は「岩盤規制改革」などではなく「加計学園のための規制緩和」だったのだ。

 それだけではない。NHKは今回、元文科省OBで加計学園の理事を務めていた豊田三郎氏が、2015年11月17日に文科省職員と会った際、このように語っていたことがメール文書として残されていたと報じた。

「安倍総理の留学時代のご学友である現理事長と安倍総理と食事をする仲になった」
「いざ総理が進めた時に、「お友達内閣ですね」と週刊誌などに書かれないように、中身がしっかりしたものにしないと総理に恥をかかせることになるから、ちゃんと学園として構想をしっかりしたものにするよう、私からは言っている」
「総理に恥をかかせてはいけないから中身をしっかりさせろと加計理事長に言っている」

 この発言は、今治市が国家戦略特区に指定される約1カ月前のもの。つまり、獣医学部新設が「総理マター」として出発していることを示すものだ。しかも、このメールを保管していた文科省現職職員は、顔を隠した上でNHKの取材に応じ、「政治的に事が進められる可能性が高い案件という認識をもっていた職員は多いと思います」と証言。豊田氏は2016年9月6日、加計孝太郎理事長とともに松野博一文科相と面談していたことがわかっているが、こうやって加計学園と文科省を繋ごうとする役割を担っていたのだろう。

圧力をかいくぐって国会閉会後にようやく報道したNHK

 しかし、ここまでの証拠をいまNHKが出してきたとは驚きだ。NHKは最初の内部文書をスクープできたのに、肝心の「総理の意向」部分を黒塗りにしてニュース内で消化するという“忖度”報道を行い、翌朝の朝日新聞にスクープを譲ってしまった。さらに、早い段階で前川氏の独占インタビューも収録していたにもかかわらずお蔵入りにしてしまった。取材にあたっていた現場の記者たちは、さぞかし忸怩たる思いを抱えていたことだろう。それが、国会閉会と安倍首相の記者会見を終えたタイミングでこの決定的証拠をようやく出すことができた、というわけだ。

 だが、NHKが踏み込んだ新事実を出しても、官邸の姿勢は相変わらず。NHKの取材に萩生田官房副長官は「具体的に総理から開学時期について指示があったとは聞いていませんし、私の方からも文科省に対して指示をしていません」「「加計学園に力を貸すため」に、和泉補佐官や関係省庁と具体的な調整を行いとか、指示を出すことはあり得ません」と事実を否定。「心当たりのない内容が、私の発言・指示として文書・メールに記載されていることについて、非常に理解に苦しむとともに、強い憤りを感じております」とまで述べている。

 つまり、萩生田官房副長官は先日の手書き修正指示と同様、「これは文科省の捏造だ!」という反論なのだ。

 文科省の証言ラッシュの立役者となった前川氏は「あったものをなかったものにできない」と語ったが、安倍官邸は「あったものは嘘っぱちの改竄文書だ!」という陰謀論しか口にしない。もはや、この姿勢のどちらが信用たり得るか、そんなことは歴然としているだろう。

 安倍首相は昨日の記者会見で、「何か指摘があれば、その都度、真摯に説明責任を果たしていく」と言い張った。では、それを実行していただこうではないか。この新証拠に対して「国民に丁寧に説明」するべく閉会中審査に応じなければ、それは「安倍首相はクロ」と決まったも同然だ。